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街から女性が消えた…社会現象を巻き起こした伝説の民放ドラマ(1)もはや神の域…全国民がどハマりした最高傑作

text by 寺島武志

人気ドラマが社会現象が起こし、”○○現象”と名付けられることがあるのは周知のことだろう。中には、当時の世情や時代背景をご存じない人からしてみれば、本当にそんなことが…?と疑うような事態が起きたことも。今回は、伝説の社会現象を引き起こした民放ドラマを5本セレクト。起きた現象についても詳しくご紹介する。(文・寺島武志)

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ピアノを習いだす男性が続出?
伝説の”ロンバケ”現象

『ロングバケーション』

木村拓哉(2009年)
木村拓哉Getty Images

放送期間:1996年4月15日~6月24日
放送時間:月曜21:00~21:54
放送局:フジテレビ系
脚本:北川悦吏子
最高視聴率:36.7%
キャスト:木村拓哉、山口智子、竹野内豊、稲森いずみ、松たか子、りょう、豊原功補、森本レオ、広末涼子、井上豪、小林すすむ、建みさと、津嘉山正種、伊藤芳則

【作品内容】

1996年の東京。ピアニストの瀬名(木村拓哉)の住む部屋に、白無垢姿の女性が突然押しかけてくる。女性は落ち目のモデルである葉山南(山口智子)。南は瀬名のルームメイトと婚約していたが、結婚式当日にその婚約者は失踪し、瀬名の部屋には別れの手紙が残されていた。

結婚のために既に自宅を引き払っていた南は、瀬名の家に転がり込み、2人の同居生活が始まる。

【注目ポイント】

フジテレビの“月9枠”では、様々なトレンディードラマが放送されたが、後世に与えた影響という点で、群を抜いた人気を誇る作品といえば、『ロングバケーション』を筆頭に挙げるほかないだろう。

数多くのドラマに主演してきたキムタクだが、当時22歳で演じたピアニストを志す青年・瀬名秀俊の役が、最もハマリ役との呼び声も高い。このキャラクターのお陰もあって、ピアノを習い出す男性も増えたそうで、同作が世間に与えた影響は「ロンバケ現象」と名付けられた。

ドラマは瀬名の部屋に突然転がりこんだモデルの葉山南(山口智子)との奇妙な同居生活をコミカルに描いたラブストーリー。

キャストも豪華で、竹野内豊、稲森いずみ、松たか子、広末涼子といった主役級が名を連ね、初回からいきなり視聴率30%を超え、平均視聴率は29.6%、最終回の瞬間最高視聴率はなんと43.8%を記録した。

久保田利伸withナオミ・キャンベルによる主題歌「LA・LA・LA LOVE SONG」のみならず、キムタクが演じた瀬名が劇中で演奏した曲を集めたサントラ盤もミリオンセラーを記録。

それまでも多くのヒットドラマの脚本を担当していた北川悦吏子は、本作によってその地位を確固たるものとし“恋愛の神様”という異名を取るまでとなった。

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