理解不能でも面白い…世界で最も考察されている名作映画(2)黒幕は誰? 衝撃の伏線と驚愕の回収に鳥肌の名作
映画には「考察系映画」という、一度見ただけでは到底理解できない難解な映画がある。その魅力は、考えれば考えるほどドツボにハマっていくところにある。今回は、世界中で最も多く考察されている映画を、SFの金字塔から元祖大どんでん返しまで5選を、作品のポイントや巷で繰り広げられている考察と一緒に紹介していく。(文・ニャンコ)
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気になるラストシーンの”その後”
『ユージュアル・サスペクツ』 (1996)
上映時間:105分
監督:ブライアン・シンガー
脚本:クリストファー・マッカリー
キャスト:スティーブン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン、チャズ・パルミンテリ、ケビン・ポラック、ケビン・スペイシー、スージー・エイミス、ベニチオ・デル・トロ、ジャンカルロ・エスポジート
【作品内容】
本作はミステリー映画の代名詞と言っても過言ではない名作映画である。特に考察好きの心をくすぐっているのは、黒幕であるカイザー・ソゼの正体であろう。
誰しもが「正体が誰なのか?」について考えたはずだが、初見で正体を見破った観客はごく一部なのではないだろうか?
そして幻かつ伝説の存在として描かれていたカイザー・ソゼであるが、ラストシーンで遂に正体が明らかになる。その見事な伏線回収ぶりと驚愕の正体に、多くの映画ファンが感動と驚嘆のため息を漏らしたことであろう。
【注目ポイント】
考察ポイントとしては、カイザー・ソゼの正体、そして複雑な時間軸や視点が挙げられる。
というのも、「いつの出来事を描いているのか?」、「現実と警察への証言、どちらのシーンを描いているのか?」などが絶妙に絡み合い、非常に複雑な世界観を表しているのだ。
そのため観客側としては、必然的に非常に頭を悩ませるシーンが連続することになる。特にラストシーンで全ての出来事が判明し、多くの伏線が回収される演出は、映画史に残る名シーンと言っても過言ではない。
カイザー・ソゼ=キントの正体を匂わせる演出の数々に考察が繰り広げられている。
例えばキントが持つ金色のライターや腕時計、左腕が利き腕、警察への虚偽証言など、様々なシーンからカイザー・ソゼ=キントということを連想が出来る。
またラストシーンで自由の身となったカイザー・ソゼ=キントが何をするのか、についても考察されている。中でも有力なのは、「キントは顔を変え、国を変え、新たな伝説となる」という考察だ。
これからもキントは新たな伝説として、カイザー・ソゼとして犯罪行為を重ねていくのでは?という考察が繰り広げられており、同時に続編を望む声も多い。
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