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史上最悪のアニメ実写化…世紀の大失敗日本映画(1)呪われた超駄作…衝撃の超絶改悪…誰もがあ然としたワケは?

text by 高梨猛

昔懐かしの昭和アニメ。巨大ロボットや、セクシーな女性キャラクターが活躍する物語は、誰もが憧れ、アニメの世界を実際に目にしてみたいと思うだろう。それを叶えるのが映画である。多くの人の心に残る作品は実写化への期待が高まる。しかし今回は満を持して実写化されたものの、酷評されてしまった昭和アニメの実写映画ワースト5選を紹介する。(文・高梨猛)

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原作ファンが求めていない展開に困惑
呪われた実写化

『タイガーマスク』(2013)

原作:梶原一騎
監督:落合賢
脚本:伊藤秀裕、江良至、落合賢、マイケル・ウェルス・ショック
出演:ウエンツ瑛士、夏菜、哀川翔

【作品内容】

孤児院「ちびっこハウス」出身の伊達直人は、幼い頃にミスターXにさらわれ、「虎の穴」で苛烈なトレーニングを積む。

同期のライバルたちと競い合いながら、地下格闘技の世界で闘う直人だが、かつて、ちびっこハウスで共に過ごしたルリ子と再会したことで運命が動き出す。

【注目ポイント】

ウエンツ瑛士
ウエンツ瑛士Getty Images

マンガ、アニメ、そして実際にリングで試合をするプロレスラーなど、あらゆるジャンルで愛されてきた『タイガーマスク』の初の実写化作品として劇場公開された。

原作者、梶原一騎の実弟であり、映画プロデューサーとしても活躍した作家の真樹日佐夫が旗を振り、主演の伊達直人にウェンツ瑛士、そしてプライベートでもタイガーマスクを愛してやまないという哀川翔がミスターXと、絶妙な配役で実写映画化。

設定を現代的にアップデートしたため、プロレスではなく地下格闘技だったり、タイガーマスクの形状がメタル感のある特撮ヒーローっぽくなっていて、さらにブラック、ホワイト、ゴールデンとバリエーションがあるなど、原作ファンが求めていない方向に振り切ってしまったためか、支持を得ることができなかった。

ちなみに、格闘家・船木誠勝がタイガーマスクに扮し、哀川翔も主要な役柄で登場する『真説タイガーマスク』(2004年)というビデオ・オリジナル作品もあり、こちらの監督はなんと『デビルマン』の那須博之。

他にも『タイガーマスク』をモチーフにした実写化作品は数あるが、何かの呪いがかかっているかのように成功例が少ない。

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