視聴者ドン引き…不適切にもほどがあるぶっ飛びドラマ(2)14歳アイドルのお色気も…親世代発狂のエロコメディ
コンプライアンス意識の低かった時代、映画もドラマもやりたい放題だった。暴力、過激な性描写、宗教問題、闇金…今の時代からは考えられないような描写を含むドラマが多数存在していた。中にはスポンサー降板の事態に陥る寸前の作品まであったという。そこで今回は、不適切にもほどがあるドラマを5本セレクトして紹介する。(文・寺島武志)
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性描写が過激すぎて批判が殺到
『毎度おさわがせします』(1985)
放送期間:1985年1月8日~3月26日(第1シリーズ)
放送時間:火曜21:00~21:54
放送局:TBS系
脚本:畑嶺明
最高視聴率:26.3%
キャスト:中山美穂、木村一八、小野寺昭、篠ひろ子、板東英二、夏木マリ、高橋一也、堀江しのぶ、ライオネス飛鳥、長与千種
【作品内容】
好奇心旺盛な男子中高生3人組を中心に、思春期の性を明るくコメディータッチで描いた本作。毎回、エッチな騒動が起き、頭を抱える親たちとのドタバタ劇がお約束のストーリー。
【注目ポイント】
本作が一部で“伝説”と呼ばれる理由は、後にスーパーアイドルとなる、当時14歳の中学2年生だった中山美穂のデビュー作であると同時に、キスシーンや下着姿、お尻も披露し、バストトップが見えているのではないかと騒がれたシャワーシーンといった、今では考えられない姿が放送された。
人気シリーズとなり、第3シリーズまで製作された本作だが「セックス」「射精」「ポ〇チン」「バージン」など性的なワードを多用していたため、青少年の親世代や教育界からは「内容が過激すぎる」などといった批判的な声も多く上がったといわれている。
しかしドラマ自体は、その批判と反比例するかのように中高生の男子を中心に大ヒットする。
この時代は、学校での性教育が現在に比べ簡略的であり、性をタブー視するような空気すらあった。そんな中で放送された本作は、世間一般や教育界に、性教育の必要性を印象付け、問題を提起した作品となったともいえる。
中山美穂の件とは関係なく、一部出演者の逮捕により、地上波再放送NGとなっている本作だが、ソフト化はされている。
1985年末から1986年にかけて放送された第2シリーズは、キャストが小粒で、あまり話題とならなかったが、1987年に放送された第3シリーズは、第1シリーズのリメイク版のようなストーリーながら、シリーズでナンバーワンともいえる過激な描写が話題となった。
ちなみに、第3シリーズのヒロイン役は立花理佐が務めているが、当初、キャスティングされたのは「ゴクミ」こと後藤久美子だった。しかし、クランクイン直前になって、“神経性胃炎”という理由で降板してしまう。
元F1レーサーのジャン・アレジと結婚し、華やかなセレブ生活を送っているゴクミだが、もし出演していたとしたら、間違いなく“黒歴史”となったのは必至。賢明な選択だったといえよう。
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