史上最高のフジ月9ドラマは? 時を超え語り継がれる傑作(4)カッコ良すぎて社会現象…男も女も惚れたのは?
フジテレビ系列の月曜9時枠のドラマといえば、名作ドラマの宝庫。特に1990年代~2000年代においてはラブストーリーを中心に様々なジャンルの作品を打ち出し、世間の注目を集めてきた。今回は、”月9ドラマ”の中でも特に名作だと名高いドラマを5本セレクト。時が流れても色褪せない作品の魅力をご紹介する。(文・寺島武志)
———————-
男性2人の友情をテーマにした異色作
『ビーチボーイズ』
主演:反町隆史&竹野内豊
放送期間:1997年7月7日~9月22日
脚本:岡田惠和
最高視聴率:26.5%
他キャスト:広末涼子、マイク眞木、稲森いずみ、辻香緒里、山本太郎、秋本祐希、平泉成、川岡大次郎、佐藤仁美、久我美智子、田中好子、原沙知絵
【作品内容】
女に振られた桜井広海(反町隆史)と、大企業に勤めるも、仕事でミスをした鈴木海都(竹野内豊)。出会うはずもないような2人の男は寂れた民宿・ダイヤモンドヘッドにたどり着く。
【注目ポイント】
当時20代の反町隆史と竹野内豊のダブル主演。加えて脚本は『若者のすべて』(1994年・フジテレビ系)で青春群像劇を描き、一流脚本家の仲間入りを果たした岡田惠和。それだけでもヒットは約束されていたといっても過言ではなかった本作。
境遇が全く違う2人が、海辺の古民宿「ダイヤモンドヘッド」で出会い、古民宿での様々な出来事や出会いを通じて成長していく物語を描いており、最終回は民宿の経営者・勝の死というショッキングなストーリーも盛り込まれている。
男女の恋愛ものが取り扱われることが多かった「月9」で男の友情を描くという当時として変わり種のドラマだったが、平均視聴率23.7%の高視聴率を記録している。
広海と海都にとっては、夢のような日々が終わりを告げるのだが、残された真琴は、メッセージを書いた紙を入れた瓶を海に向かって投げ、いつしかその手紙を、ある遠い国の子どもが読むというロマンティックなエンディングを迎える。
反町と竹野内だけではなく、マイク眞木のダンディーな格好良さにも注目が集まり、自身の楽曲「水平線」や「バラが咲いた」を歌うシーンには、オールドファンのみならず、若い視聴者からも話題を集め、シングルのリリースを望む声が上がった。
さらに、反町演じる広海が乗っていた世界初のハッチバック車「ルノー・4」が中古車市場でプレミアがついたという逸話を残している。
【関連記事】
史上最高のフジ月9ドラマは? 時を超語り継がれる傑作(1)
史上最高のフジ月9ドラマは? 時を超えて語り継がれる傑作(5)
史上最高のフジ月9ドラマは? 時を超え語り継がれる傑作(全作品紹介)