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史上最高のフジ月9ドラマは? 時を超え語り継がれる傑作(5)日本が熱狂! 衝撃の36.8%を記録したのは?

フジテレビ系列の月曜9時枠のドラマといえば、名作ドラマの宝庫。特に1990年代~2000年代においてはラブストーリーを中心に様々なジャンルの作品を打ち出し、世間の注目を集めてきた。今回は、”月9ドラマ”の中でも特に名作だと名高いドラマを5本セレクト。時が流れても色褪せない作品の魅力をご紹介する。(文・寺島武志)

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キムタクの代表作の1本
平成ドラマNo.1の傑作

『HERO』

木村拓哉(2009年)
木村拓哉Getty Images

主演:木村拓哉
放送期間:2001年1月8日~3月19日
脚本:福田靖、大竹研、秦建日子、田辺満
最高視聴率:36.8%
他キャスト:松たか子、八嶋智人、小日向文世、大塚寧々、阿部寛、勝村政信、角野卓造、児玉清、田中要次、おかやまはじめ、正名僕蔵

【作品内容】

東京地検城西支部に新しく派遣された主人公の検事・久利生公平(木村拓哉)は、事務官・雨宮舞子(松たか子)とペアを組むことに。

とある事情で高校を中退し、大検を経て司法試験に合格した異色の経歴を持つ久利生は、通常では行使しない捜査権をフル活用。

生真面目な性格の雨宮は、型破りな久利生のやり方に振り回されながらもその正義感に影響を受け、2人は事件解決に奮闘する。

【注目ポイント】

木村拓哉の代表作とも言える本作。最高視聴率は36.8%。これは民放全局、NHKを含めて、ドラマとしては平成最高の数字だ。

木村がドラマで身に着けていたファッションが話題を呼び、特に久利生のトレードマークである茶色のダウンが大流行するなど、社会現象にまで発展した。また、それまで検察にスポットを当てたドラマ作品はほぼ無く、認知度の低かった検察という職業を一般的に広めた作品とも言われる。

第1期終了後から続編への期待が寄せられていたが、「特別編」が放送されたのは5年後の2006年、第2期は放送されたのは、さらに6年後の2014年だ。これは、キムタクは安易な続編製作に反対していたからともいわれているが、その間にも、アジア各国からリメイク権の獲得依頼が殺到したものの、製作側は「主人公の久利生役は木村拓哉以外にはあり得ない」として断り続けてきたという。

2007年に公開された劇場版の興行収入は約81億5000万円、2015年の2作目の興行収入も46億7000万円の大ヒットを記録した。

「キムタク=ラブストーリー」という当時のイメージを覆し、アイドルから脱皮した一俳優として独り立ちした作品でもある。その後、キムタクは『BG~身辺警護人~』(2018年・テレ朝系)、『グランメゾン東京』(2019年・TBS系)、『教場』(2020年・フジ系)といったドラマでは硬派な役柄を演じている。

一時期は“何を演じてもキムタク”という厳しい声も浴びたが、50歳を超えた現在では、渋みを増した演技を見せている。『HERO』は、そのターニングポイントとなった作品でもあるのだ。

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