ホーム » 投稿 » 5選記事 » 日本映画 » 1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(4)残酷さと美しさ…全てを消滅させた大団円は?

1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(4)残酷さと美しさ…全てを消滅させた大団円は?

text by 編集部

どんなに1作目が面白くても、シリーズ化されると全く魅力のない映画になってしまう作品が多く存在する。しかし、そんな中でも前作を超える映画も存在することは確かだ。今回は、シリーズ化された映画の中でも、最高傑作となった日本映画を5本セレクト。作品の魅力も徹底解説する。

ーーーーーーーーーー

シリーズ集大成
世界的人気を誇る国民的アニメ

『シン・エヴァンゲリオン劇場版 EVANGELION:3.0 +1.0 THRICE UPON A TIME』(2021)

庵野秀明監督
庵野秀明監督Getty Images

上映時間:155分
原作・企画・脚本・総監督:庵野秀明
キャスト(声優):緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、石田彰、立木文彦、清川元夢、山寺宏一、神木隆之介

【作品内容】

『エヴァンゲリオン新劇場版』4部作の完結編。

大災害後の世界を舞台に、人造人間兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった少年少女たちと、第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」との戦いを描いている本作。

惣流・アスカ・ラングレーは、主人公である碇シンジとアヤナミレイを「ニアサードインパクト」と呼ばれる災害を生き延びた人が暮らす第三村に連れてくる。シンジはそこで旧知のトウジやケンスケとの交流やアヤナミレイとの別れを経て立ち直り、AAAヴンダーに戻る決意をする。

AAAヴンダーは、「フォースインパクト」を阻止すべく南極にいるゲンドウの元に乗り込むが、全てはゲンドウの思惑通りだった。そして、「フォースインパクト」が発動されようとしたとき、シンジはゲンドウを止めるためマイナス宇宙に向かう…。

【注目ポイント】

1995年からテレビ放送され、第3次アニメブームのきっかけとなり、その世界観は「セカイ系」と呼ばれ、後発作品に影響を与えた大人気シリーズの劇場4部作の完結編。新型コロナによる緊急事態宣言により、2度の公開延期を経たものの、観客動員数は655万人を超え、興行収入は102.2億円という記録的な大ヒットを記録。

さらには、前3作の『序』(2007)、『破』(2009)、『Q』(2012)が、日本アカデミー賞において「優秀アニメーション作品賞」にとどまった一方、本作でついに「最優秀アニメーション作品賞」に輝いた。

残酷さと美しさを併せ持つラストシーンと、全てのエヴァンゲリオンを消滅させるという大団円のストーリーに、長年この作品を楽しんできたファンも満足させ、「終わってほしいけど、終わってほしくない」といった感情を抱かせるものだった。

庵野秀明は、うつ病を抱えながらこの作品を完成させたといわれており、病を克服した後は、『シン・仮面ライダー』(2023)などの“シン・シリーズ”の製作に意欲的にこなしている。

【関連記事】
1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(1)
1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(5)
1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(全作品紹介)

error: Content is protected !!