本当にあった撮影現場の怖い話とは…? 呪われたホラー映画(3)悪魔の子の呪いか…撮影後の凄惨な事件とは?
ホラー映画を制作する上で、元になった話や悪魔をモチーフにしたことから、実際に幽霊や悪魔の怒りを買い、呪われていたのでは? と言わざるをえない裏話がいくつもある。今回は、実際に映ってしまった、または超常現象や不慮の事故が実際に起きたホラー映画5選を、作品のポイントと一緒に事件の概要を紹介していく。(文・ニャンコ)
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”悪魔の子”ダミアンの呪いか…撮影後に起きた凄惨な出来事
『オーメン』(1976)
上映時間:111分
監督:リチャード・ドナー
脚本:デビッド・セルツァー
キャスト:グレゴリー・ペック、リー・レミック、デヴィット・ワーナー、ビリー・ホワイトロー、ハーベイ・スティーブンス
【作品内容】
アメリカ人外交官ロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)がローマの産院で死産した自分の子の代わりに孤児を養子として引き取り、ダミアン(ハーベイ・スティーブンス)と名付ける。
ロバートは駐英大使に任命されるが、ダミアンの5歳の誕生日に乳母が自殺するなど奇妙な出来事が続く。ブレナン神父からダミアンが悪魔の子であると告げられたロバートは、ダミアンの出生の謎を追い、ダミアンの頭部に「666」の痣を発見する。
最終的にロバートはダミアンを刺し殺そうとするが、警官に射殺される。ソーン夫妻の葬儀では、大統領に引き取られたダミアンが微笑む。
監督はリチャード・ドナー、脚本はデヴィッド・セルツァーで、グレゴリー・ペック、リー・レミック、デビッド・ワーナーらが出演。音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当し、第49回アカデミー作曲賞を受賞した。
【注目ポイント】
『オーメン』には、実物の幽霊が映り込んだという噂は存在しないが、映画の呪いが原因とされる事故や動物の異常行動が逸話として残されている。具体的な内容は、以下の2つである。
・プロデューサーの飛行機事故
映画プロデューサーであるハーヴィー・バーンハードが搭乗するはずだった飛行機が、離陸直後に墜落し、乗客全員が亡くなった。ハーヴィー・バーンハードは偶然によって生き長らえた。
・ジョン・リチャードソンの事故
映画の特殊効果を担当したジョン・リチャードソンが、『オーメン』の撮影後に交通事故に遭遇し重傷を負い、彼のアシスタントであるリズ・ムーアが首を切断されて亡くなった。噂によると、事故現場の近くには「666」という数字が書かれた看板があったという。恐ろしいことに、ジョン・リチャードソンは、本作で「首が切断されるシーン」の撮影担当だった。
『オーメン』の撮影中の怪奇現象、そして死亡事故に関する噂は、言うまでもなく、これらの出来事が映画の内容や超自然的な力と関連しているという科学的な証拠はない。
しかしながら、まことに不謹慎な話ではあるものの、これらの不幸な事故によって、本作のホラー映画としてのミステリアスな魅力が増幅しているのは否定しようがない事実だろう。
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