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本当にあった撮影現場の怖い話とは…?呪われたホラー映画(4)一番狂ってるのは監督か…怪奇現象より怖いのは?

text by ニャンコ

ホラー映画を制作する上で、元になった話や悪魔をモチーフにしたことから、実際に幽霊や悪魔の怒りを買い、呪われていたのでは? と言わざるをえない裏話がいくつもある。今回は、実際に映ってしまった、または超常現象や不慮の事故が実際に起きたホラー映画5選を、作品のポイントと一緒に事件の概要を紹介していく。(文・ニャンコ)

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20世紀最大のホラーの名作。幽霊よりも怖い監督の執念

『シャイニング』(1980)

映画『シャイニング』のワンシーン【Getty Images】
映画シャイニングのワンシーンGetty Images

上映時間:119分
監督:スタンリー・キューブリック
脚本:スタンリー・キューブリック
キャスト:ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバル、ダニー・ロイド、スキャットマン・クローザース、バリー・ネルソン、フィリップ・ストーン、ジョー・ターケル、アン・ジャクソン、トニー・バートン

【作品内容】

小説家志望でアルコール依存症を患うジャック(ジャック・ニコルソン)は、家族と共にコロラド州の孤立したオーバールック・ホテルの閉鎖時管理人として働くことになる。

しかしホテルは、猛吹雪により外界から隔絶され、ジャック達は閉鎖的な生活を送ることになる。ジャックの息子ダニー(ダニー・トランス)は「シャイニング」と呼ばれるテレパシーのような能力を持ち、ホテルでの超常現象を目撃する。

ジャックはホテルの不気味な影響を強く受け、徐々に狂気に陥り、家族に襲いかかる。最終的には、ジャックは息子ダニーの機転によってホテルの迷路園に迷い込み凍死し、ウェンディ(シェリー・デュヴァル)とダニーはホテルを脱出する。

スタンリー・キューブリックが監督を務め、脚本はキューブリックとダイアン・ジョンソンが共同で手掛けている。出演者にはジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、スキャットマン・クローザース、ダニー・ロイドが名を連ねている。

【注目ポイント】

本作のロケ地であるスタンレー・ホテルでの幽霊目撃談、そして撮影中に起きた数々の異常な出来事が広く知られている。以下がその内容だ。

・映画のロケで使われたスタンレー・ホテルでの幽霊目撃談
本作のロケで使われた米コロラド州エステス・パークにあるスタンレー・ホテルで、宿泊客のヘンリー・ユーが心霊写真を撮影した。

深夜、ホテルのロビーで写真撮影をしていたヘンリーの写真には、階段の踊り場付近にたたずむ人が写っていた。暗いながらも修道女のような人影がハッキリと見え、その背後には、子供のような影も映っている。なおロビーと階段には誰もいなかった。

その夜、ヘンリーは原因不明の体調不良に襲われ、急に体調を崩してしまった理由は、霊と遭遇したからではないかとも言われている。

実はスタンレー・ホテルが呪われているという話は有名な話。ホテルが建てられた土地は、1872年に戦いに敗れた原住民から植民者によって取り上げられ、多くの霊がさまよっていると言われている。

・燃えた撮影セット
撮影も終わりに近づいた頃、原因不明の大規模な火災が発生し、いくつかの撮影セットは再建しなければならなくなった。
なお火災の原因は不明であるが、火災が発生したにもかかわらず監督のキューブリックは笑っていたと言われている。

・キューブリックも迷う巨大迷路
監督のスキューブリックは、生垣の迷路は簡単すぎると思っていたが、撮影スタッフに促され、彼はある朝、セットの迷路に挑戦したが、抜けられなくなってしまった。ちなみに迷路の中でジャックが息子のダニーを追いかけるシーンは、撮影に1ヵ月かかったそうだ。理由の一部は、撮影スタッフも迷い続けて、救出にトランシーバーを使わなければならなかったから、と言われている。

映画『シャイニング』の撮影裏話は、本編に勝るとも劣らないほど不気味である。しかしながら、映画のロケで使用されたスタンレー・ホテルでの怪奇現象、そして怪奇現象すらも乗り越えて傑作をものにしてみせたキューブリックの才能と執念は、実際の幽霊よりも恐ろしい…。そう思うのは筆者だけではないはずだ。

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