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まさかの駄作…? 日本が世界に誇る名監督の黒歴史映画(2)下品で退屈で不愉快…大女優も酷評した迷走作とは?

text by 編集部

「弘法にも筆の誤り」という言葉があるように、どんな達人でもときにあり得ない失敗をしてしまうことがある。とりわけ映画の場合は、スポンサーの意向が大きく働くため、どんな巨匠でも駄作を作ってしまう可能性が大いにある。今回は日本映画界を代表する監督たちの知られざる”黒歴史”を、彼らの偉大さと併せて紹介しよう。(文・編集部)

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豪華キャストの無駄遣い!
当代随一のヒットメーカーの謎の迷走

三谷幸喜『ギャラクシー街道』(2015)

監督の三谷幸喜【Getty Images】
監督の三谷幸喜Getty Images

監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
出演:香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、大竹しのぶ、西田敏行

【作品内容】

西暦2265年。土星と木星の間にあるスペースコロニー「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路「ギャラクシー街道」は、老朽化から廃止の噂がささやかれていた。そんな街道の真ん中に佇むハンバーガーショップ「サンドバーガー・コスモ店」には、スペース警備隊やスぺースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦など、さまざまな宇宙人たちが集っていた。しかし、店主のノアは、経営がなかなかうまくいかず、妻のノエに浮気の疑いを持つ始末。そんなある日、ノアの元恋人であるレイが店にやって来て…。

【注目ポイント】

長澤まさみ主演の映画『スオミの話がしよう』が公開予定の三谷幸喜。舞台に映画にドラマにとまさに八面六臂の感がある三谷だが、一度だけ映画で大コケしたことがある。それが2015年公開の『ギャラクシー街道』だ。

主人公のノア役には三谷組常連の香取慎吾が、その妻ノエ役には綾瀬はるかが配役。他にも、三谷の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022)で主演を務めた小栗旬や優香、大竹しのぶ、西田敏行と、目をみはるような豪華キャストが名を連ねている。

しかし、これほどの役者陣を揃えておきながら、本作はとにかく退屈だ。両性具有の宇宙人役の遠藤憲一の出産シーンなど、下品で退屈なシーンが2時間延々続く作品となっており、レビューサイトにも「つまらない」「不愉快」と辛辣な感想が並んでいる(出演者の大竹は本作を「ほんとにくだらなくて、何もない映画」と述べている)。

なお、三谷は翌年の2016年に大河ドラマ『真田丸』を手掛け、本作の汚名を完全に払拭。周知の通り、現在に至るまで快進撃を続けている。そういう意味では、本作は、三谷が大河ドラマに挑む前の息抜きだったと考えるのが妥当かもしれない。

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