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史上最高のアニメ実写化は? 大成功の日本映画(2)ぶりっ子演技が完璧! 違和感なし、傑作リメイク

text by 高梨猛

多くの少年少女を沸かせた懐かしの昭和アニメ。スポーツ少年や魔法少女などの主人公と自分を重ねた人も少なくないだろう。今回はブラウン管から飛び出して、実写映画化した作品を5本セレクト。失敗が宿命づけられていると言っても過言ではない、アニメの実写化をあの手この手で成功に導いた労作ばかりを揃えた。(文・高梨猛)

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昭和女子の憧れ
完全オリジナル脚本で現代風にリメイク!

『映画 ひみつのアッコちゃん』(2012)

原作:赤塚不二夫
監督:川村泰祐
脚本:山口雅俊、大森美香、福間正治
出演:綾瀬はるか、岡田将生、谷原章介、吹石一恵、塚地武雅(ドランクドラゴン)、香川照之、堀内敬子

【作品内容】

10歳の小学生・加賀美あつ子は、鏡の精から、なりたいものになれる「魔法のコンパクト」をもらう。22歳の女子大生に変身したアッコ(綾瀬はるか)は、メイクやおしゃれを楽しんでいた。

そんなある日、アッコは化粧品会社のエリート社員・早瀬尚人(岡田将生)にスカウトされ、アルバイトを始めることに。尚人に恋をしたアッコは、ピンチに陥っている尚人の会社を立て直すため、驚くようなアイディアで危機に立ち向かう。

【注目ポイント】

女優の綾瀬はるか
女優の綾瀬はるかGetty Images

魔法のコンパクトに「テクマクマヤコン」と唱えたら、なりたい姿に変身できる! 昭和の女の子たちをときめかせた『ひみつのアッコちゃん』が、誕生50周年を機に実写映画化。

設定は一新され、10歳のアッコちゃんがコンパクトの力で22歳となり、ひょんなことから化粧品会社でアルバイトを始めることに。次々と巻き起こるトラブルを変身魔法を使って乗り越えながら、アッコちゃんが仕事に、恋に立ち向かっていく、ハートフルなロマンティック・コメディ。

赤塚不二夫の少女マンガサイドの代表作である『ひみつのアッコちゃん』。アニメは69年版、88年版、98年版と時代を超えて3シリーズも製作されている。

この実写映画版は誕生50周年記念として製作され、ストーリーは完全オリジナル。魔法のコンパクトで大人になったアッコちゃんが、化粧品会社で働くことになり、子どもならではのアイディアで注目されるという、トム・ハンクス主演のアメリカ映画『ビッグ』(1988)風味も混ざっている。

この「見た目はオトナで中身はコドモ」というキャラクターに、綾瀬はるかのぶりっ子な持ち味がピタリとハマり、違和感ナシ。ウェルメイドなロマコメとして最後まで楽しめる。

監督を手掛けた川村泰佑は、『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』『こち亀』『LDK』『海月姫』など、コミック原作映画を多数手掛ける実写映画化職人。

そして子ども時代のアッコちゃんを演じている吉田里琴は、この作品に出演後、一時引退していたが復帰。吉川愛に改名し、最近では『ハニーレモンソーダ』でヒロインを演じ、第45回日本アカデミー賞新人賞を受賞している。

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