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名作ぶち壊し…史上最低のリメイク日本映画(2)嫌らしい改変で興醒め…ラストも安直すぎて酷評の嵐だったのは?

text by 編集部

優れた映画は国境を超え、異なる地域でリメイクされる。リメイク版の作り手は、オリジナルを超えるために知恵を絞るわけだが、中には、残念ながら力及ばず、縮小再生産になるどころか、オリジナルに泥を塗るような出来栄えの作品も。今回は、海外の映画をリメイクしたものの、不評を買った作品を5本厳選してご紹介する。

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ハリウッドを代表する恋愛映画のリメイク。安直なエンディングに酷評の嵐

『ゴースト もういちど抱きしめたい』(2010)

上映時間:116分
監督:大谷太郎
脚本:佐藤嗣麻子、中園ミホ
原作:『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990・アメリカ)
キャスト:松嶋菜々子、ソン・スンホン、鈴木砂羽、橋本さとし、芦田愛菜、樹木希林、黒沢かずこ、松金よね子、嶋田久作、温水洋一、樋田慶子、波岡一喜

【作品内容】

女性企業経営者の星野七海(松嶋菜々子)が韓国人青年のキム・ジュノ(ソン・スンホン)と恋仲となるが、その後、七海は事件に巻き込まれて命を落としてしまう。しかしながら、七海の魂は天国からの迎えを拒否し、“ゴースト”としてジュノのそばに居続けることを選ぶ。

【注目ポイント】

松嶋菜々子
松嶋菜々子Getty Images

1990年に公開され大ヒットを記録し、ウーピー・ゴールドバーグがアカデミー助演女優賞を受賞し、原作もアカデミー脚本賞を受賞したハリウッド映画を、舞台を日本に置き換えてリメイクしたファンタジー感あふれるラブストーリー。

ラブストーリーの王道を行くような原作から、大幅な改変がなされ、“日本風”に仕立てられた作品だったが、オリジナルとは違うものにしようという野心ばかりが際立ち、座りの悪さが際立つ。

オリジナルでは「ゴースト」は男性だが、リメイク版では松嶋菜々子演じるヒロイン。また、ソン・スンホン演じる男性は韓国人であり、国際恋愛の要素も詰め込まれているが、そうしたアレンジが物語と有機的に絡んでおらず、元々の設定のままのほうが良かったのではないかと、思わざるを得ない。

ジュノがゴーストとなった七海の存在に気付き、ハッピーエンドという安直なエンディングは、原作を観た人からも、そうでない人からもソッポを向かれる事態に。結果、興行収入面でも10億円に届かなかった。

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