最もつまらないトム・クルーズ映画は…? 残念な失敗作(4)ファンも原作者も怒り狂って…終焉を迎えたのは?
ハリウッドのパワーランキングでも上位に食い込む人気と実力を備えるトム・クルーズ。自らの製作プロダクションを立ち上げており、プロデューサーとしても活躍している。とはいえ、それでも失敗作は生まれてしまうのが映画の難しいところ。そこで、映画に身を捧げるトム・クルーズでも面白くすることが出来なかった残念な作品を独断でセレクト。(文・高梨猛)
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トムの顔立ちが整っているばっかりに…
他人気アクション大作との差別化に失敗
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016)
原題:Jack Reacher: Never Go Back
製作国:アメリカ
監督:エドワード・ズウィック
原作:リー・チャイルド
脚本:リチャード・ウェンク、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコビッツ
キャスト:トム・クルーズ、コビー・スマルダーズ
【作品内容】
『アウトロー』に続き、リー・チャイルド原作の小説『ジャック・リーチャー』シリーズをトム・クルーズ主演で実写化した第2弾。
ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、アメリカ軍の腐敗を暴くなかで、協力体制にあったスーザン・ターナー少佐(コビー・スマルダーズ)と連絡が取れなくなる。そして、過去に関係があったと主張する女性から、15歳になるサマンサという娘がいると聞かされるが…。
【注目ポイント】
トム・クルーズ入魂の企画と謳われた『アウトロー』。原作も多く書かれているので長期シリーズ化を見据えていたと思われるが、興行成績も評価も予想以下の結果に終わってしまった。
原因のひとつは、トムさんの育ちが良すぎて“アウトロー”に見えないこと。原作版のジャック・リーチャーは、身長2メートルで100キロ以上の巨漢で粗暴な男という設定なので、小柄で爽やかなトムとはイメージが違いすぎるのだ。
そこで続編となる本作では、あえて爽やか路線に振り切ったようで、女性と娘を連れての逃避行といういつものトム映画に。さらに物語は軍のスパイ容疑を巡って、誰が敵か味方かわからないという展開になるので、結果的にちょっと泥臭い『ミッション・インポッシブル』になってしまい、ファンも原作者も激怒。
トムが演じるジャック・リーチャーシリーズは本作にて終焉となった。
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