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社会現象級…続編が観たい! 日本史上最高の民放ドラマ(3)伏線回収が見事すぎる! 誰もが待ち望む真の傑作

text by 寺島武志

毎年、数多くのドラマ作品が誕生する中、時として社会現象を巻き起こすこともある民放ドラマ。人気作品ほどシリーズ化し、長く愛される傾向が強い中、事情により単発で終了したり続編製作が不可能となってしまう名作も少なくない。今回は、今こそ続編が観たい名作民放ドラマ5本を厳選し、作品の魅力を解説しながらご紹介する。(文・寺島武志)

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法医学を通し現代社会の「不条理」と戦う傑作

『アンナチュラル』(2018)

石原さとみ【Getty Images】
石原さとみGetty Images

放送期間:2018年1月12日~3月16日
放送時間:金曜22:00~22:54
放送局:TBS系
脚本:野木亜紀子
最高視聴率:13.3%
キャスト:石原さとみ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、薬師丸ひろ子、松重豊、竜星涼、大倉孝二、北村有起哉、池田鉄洋

【作品内容】

架空の研究機関、不自然死究明研究所(UIDラボ)を舞台に、法医解剖医として働く三澄ミコト(石原さとみ)。

ミコトは、クセの強いメンバーたちと共に、連日UIDラボに運び込まれる不自然死の死体を解剖し、死因の究明に特化した調査を行い、「不条理な死」の真相に迫っていく…。

本作は『逃げるは恥だが役に立つ』の野木亜紀子によるオリジナル脚本で、1話完結の法医学ミステリー。石原さとみを主演に、井浦新、窪田正孝、市川実日子、松重豊など、豪華キャストが脇を固めている。

【注目ポイント】

綿密な取材に基づいた緻密なキャラクター設定やストーリー構成、散りばめられた伏線などが高評価を受け、「ギャラクシー賞」をはじめ、様々な賞を受賞した本作。

毎回、ゲスト出演するキャストとともに、実に多様な「不審死」と向かい合い、その裏にある謎を解明していくのがUIDラボの使命だ。

各回の事件と並行して、一家心中の生き残りだったミコトの生い立ちや、ミコトの同僚・中堂系(井浦新)の恋人が殺害された未解決事件が連続殺人である可能性が浮上する。

重い過去を背負い、時として倫理をも逸脱する中堂に対し、ミコトは問題の事件解決に協力しつつも、その暴走を止め続ける。

やがて、26人もの女性を殺めた連続殺人犯が判明するが、殺人の証拠が存在しないことを理由に罪から逃れようとする。UDIラボのメンバーは組織そのものの存在意義を賭けて、それを追及し、ついには勝利を収める。

UDIラボとそのメンバーは、大事な人を亡くしながらも、その後も生きる人々のために、この世の「不条理な死」と戦い続けるというメッセージを伝えている。

また、アルバイトとして在籍しながらも、実は週刊誌から内情を探るために送り込まれた医大生の久部六郎(窪田正孝)は、スパイであったことがバレてしまい、一度はUDIラボを後にするが、最終的には自分の罪をメンバーに謝罪した上でUDIラボに戻り、再び法医解剖医を目指す。

最終回の、あまりにも見事な伏線回収によって、続編を望む声も多いドラマの一つに投げられる本作。主役の石原さとみが現在、第1子妊娠による無期限休業に入っており、当分は無いだろうが、復帰作が本作の続編となるのでは?との噂もある。

また2020年に同枠で放送された刑事ドラマ『MIU404』とは、野木亜紀子はじめ制作スタッフが同じこともあって作品世界が共通しており、『アンナチュラル』からゲスト出演している登場人物もいる点にも注目したい。

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