理解不能で有名なSF映画は…? 史上最も難解な結末の名作(2)悲しすぎる未来…異星人襲来で衝撃の展開とは?
SF映画は複雑なストーリー構成により、視聴者を混乱させることが多々ある。だからこそ、視聴者に対し哲学的で科学的なアイデアや、メッセージを届けることが可能でもある。だがタイムトラベルや、複雑なストーリーなどで理論的に不可解な作品になる場合も少なくない。今回はそんなSF映画の中から、ラストシーンが曖昧な作品を5本紹介する。
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異星人襲来で時間の概念が覆される
『メッセージ』(2016)
製作国:アメリカ
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:エリック・ハイセラー
キャスト:エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー、マイケル・スタールバーグ
【作品内容】
突如、世界各地に現れた12の巨大な宇宙船。アメリカ軍から協力を要請された言語学者のルイーズ・バンクスは、彼らが地球に飛来した目的を解き明かすため、生物学者イアン・ドネリーの協力の元、7本の足を持つ異星人とのコンタクトを試みる。
彼らの言語を解読していく中、ルイーズは時間をタイムループするような不思議な感覚を覚える。
異星人が地球に訪れた本当の理由が解き明かされた時、世界は未曾有の危機を迎える…。
【注目ポイント】
本作の監督を務めたのは、映画『DUNE/デューン 砂の惑星』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。黒く7本の足を持つ謎のエイリアンとのコンタクトを試みるSF映画『メッセージ』。
本作では、「過去から未来」という、人間が一般的に考える、直線的な時間の流れとは異なった「円」のような時間軸を生きるエイリアンとのコミュニケーションを試みる言語学者ルイーズ・バンクスが主役だ。
映画内では、彼女の地球外生命体とのコミュニケーション体験を通して「人間の自由意志」や、「大切な“人”や“時間”の喪失」、「過去、現在、未来」に関する非常に興味深い考察を展開する。
映画のラストでは、度々ルイーズの身に起きる、過去の映像と思われていたフラッシュバックの内容が、実は彼女の未来の記憶であることが明らかとなる。
未来の記憶に登場する、数学者イアンとの間に産まれた娘のハンナ。ハンナは、幼いながら、残念なことにルイーズよりも先にこの世を去る。また、数学者イアンも最終的にルイーズの元を去るのだ。
そんな悲しい未来の結末が彼女にいずれ訪れることを既に知りながら、ルイーズはその未来を受け入れ、エイリアンが見せてくれた未来に踏み出すことを選ぶ。
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