映画好きがガチ「号泣」…感動のラストが素晴らしい名作映画(3)涙が洪水のように止まらない…伝説的結末とは?
感動する名画は数多く存在するが、その中でも思わず涙を流さずにはいられないラストシーンがある映画というものは、一体どのくらいあるのだろうか?今回は、ハンカチ必須の感動の名ラストシーン映画を5本セレクト。感動するだけではなく、人生に感銘を与え、生きる道標となるような指折りの作品をご紹介する。(文・ニャンコ)
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必死に今を生きる大切さ。
人生の儚さ美しさを問いかける
『レナードの朝』(1990)
製作国:アメリカ
監督:ペニー・マーシャル
脚本:スティーヴン・ザイリアン
出演者:ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズ
【作品内容】
ニューヨーク、ブロンクスにある慢性神経病患者専門の病院に赴任したセイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)は、話すことも動くこともできない患者たちに反射神経が残っていることに気づき、訓練によって彼らの生気を取り戻すことに成功する。
ある日彼は、30年前にこの病院に入院して以来ずっと眠り続けている嗜眠性脳炎の患者レナード(ロバート・デ・ニーロ)に、まだ認可されていないパーキンソン病の新薬を投与する。そしてある朝、レナードはついに目を覚まし、奇跡の回復を果たす。
【ラストシーンは…】
喜びも束の間、病状が悪くなり暴れ出すレナード。しかし彼は、同じような病状の患者のために、自分を記録するようセイヤーに頼む。セイヤーはひたむきに病気と戦うレナードを目の前にし、自分の無力さを痛感する。
その後、あの朝のように回復することはなく、レナードは元の状態に戻ってしまう。セイヤーは、レナードとの交流を通じ、生きていることの素晴らしさや、人と関わることの大切さを学ぶ。今まで人付き合いを避けていた彼は、勇気を出し、いつも自分を気遣ってくれていた看護師・エレノアをお茶に誘う。
【注目ポイント】
本作のラストシーンは、今をどう生きるかということを、深く考えさせられる描写となっている。
薬効が切れレナードは元の状態に戻ってしまう。セイヤー医師の機転の効いた処置が最終的には失敗に終わる。彼を救えなかったことに、耐え難いほど罪悪感と悲壮感があっただろう。しかし、ラストシーンで彼は、いつも自分を気にかけてくれていた看護師をお茶に誘う。
本作のレナードは、30年ぶりに目を覚まし、母親との再会、初恋や初デート、さらに院内の中心人物として人気者となる。さらに、息を引き取るまで自分と同様の患者を救うために、自ら研究材料として記録を頼む。レナードは、短い人生の中で、今という瞬間を必死に生きることの大切さを体現している。
当たり前に生活できることが幸せなのではなく、その生活の中、自ら動くことが幸せに繋がるということを、セイヤー医師はレナードの人生から学ぶのだ。
映画が終わった後も、セイヤー医師とレナードの2人から得た喜びや悲しみを、自分自身の人生に反映させ、力強く生きていきたい。そう思わせてくれる名ラストシーンである。
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