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史上最高のTBS「日曜劇場」ドラマは? 社会現象の超傑作(2)全国民が熱中…! 歴史を変えた医療ドラマは?

text by 寺島武志

数々の名作を生み出してきたTBSドラマ「日曜劇場」枠。出演した俳優がことごとく名を揚げることでも知られるが、中には社会現象を巻き起こすほどの名ゼリフ、名シーンが生まれることも。今回は、過去に放送されたTBS「日曜劇場」作品の中から、最も評価の高い5作品を厳選し、作品の魅力とともにご紹介する。(文・寺島武志)

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歴史ファンにも刺さるタイムスリップ医療ヒューマンドラマ

『JIN-仁-』

大沢たかお
大沢たかおGetty Images

放送期間:2009年10月11日~12月20日
原作:村上もとか
脚本:森下佳子
最高視聴率:25.3%
キャスト:大沢たかお、中谷美紀、綾瀬はるか、麻生祐未、小出恵介、桐谷健太、田口浩正、戸田菜穂、高岡早紀、六平直政、小日向文世、内野聖陽、武田鉄矢

【作品内容】

2000年、脳外科医である南方仁(大沢たかお)のもとに身元不明の急患が運び込まれる。手術は無事に終わったものの、患者が集中治療室から脱走し、仁は患者を捕まえた際に階段から落ちてしまう。

目が覚めると、そこは文久2年(1862年)の幕末。タイムスリップしてしまった仁は、自分が歴史を変えていることを自覚しながらも、目の前の患者の命を救うため、幕末の人々の協力を得ながらこの時代にはまだ存在しない近代医療を実現していく。

【注目ポイント】

村上もとかの漫画作品を原作に、現代から幕末の江戸へタイムスリップした医者が人々の命を救う姿を描いたヒューマンドラマ。

大沢たかおが演じる主人公の脳外科医・南方仁が、身分を問わず、現代医療の知識で治療していく様が共感を呼び、さらには幕末の偉人たちとの出会いと別れを描いたことによって、歴史ファンからも注目される作品となった。

また、タイムスリップの発端となった謎の患者の正体や、現代に残してきた婚約者と瓜二つの女性と幕末で出会うなどのミステリー要素も含んだ引きのあるストーリーが多くの人を惹きつけた。

平均視聴率19.0%、最高視聴率25.3%を記録したことにより、当初は予定になかった続編製作が決定した異例といえる経緯がある。

そして、2010年に放送されたディレクターズカット版『JIN-仁-レジェンド』を挟んで、2011年に放送された『JIN-仁-完結編』では、裏番組『マルモのおきて』(フジテレビ系)との視聴率デッドヒートを繰り広げる中、最終回では最高視聴率26.1%を記録し、“勝利”を収めた(『マルモのおきて』の平均視聴率は15.8%、最高視聴率は23.9%)。

放送終了から年月が過ぎ、2020年。新型コロナ感染拡大のため、テレビドラマの製作が次々と中断した影響により、同シリーズを再編集した特別編『JIN-仁-レジェンド』が放送された。江戸時代で、コレラが蔓延し大パニックとなる様子が、当時のコロナ禍の混乱ぶりと重なる部分があることで改めて注目を浴び、こちらも高視聴率を記録した。

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