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史上最低のTBS日曜劇場ドラマは…? 大不評のガッカリ作(2)要らんことだらけ…視聴者ナメすぎの理由とは?

text by 編集部

TBS系「日曜劇場」枠と言えば、名作ドラマの宝庫と呼び声高く、社会現象を起こした大ヒットドラマが名を連ねている。しかしその裏では、残念ながら、名作になり切れず不評に終わった作品や、中には視聴率が振るわず打ち切りを喰らったものも。今回は、TBSドラマ「日曜劇場」枠で、最も不評とされた5作品をセレクト。(文・寺島武志)

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不必要な演出で、視聴者の不評を買う

『特上カバチ!!』(2010)

堀北真希
堀北真希Getty Images

放送期間:2010年1月17日~3月21日
原作:田島隆、東風孝広
脚本:西荻弓絵
最高視聴率:12.9%
キャスト:櫻井翔、堀北真希、遠藤憲一、渡辺いっけい、田丸麻紀、浅野ゆう子、高橋克実、中村雅俊、田丸麻紀

【作品内容】

法律を駆使する“法テク”を武器に、弱者を救うべく奮闘する、行政書士補助者の熱血ストーリー。人情と涙にもろく、正義感に燃える行政書士補助者・田村勝弘(櫻井翔)と一見、清楚だが、気が強く男嫌いの超ヤリ手行政書士・住吉美寿々(堀北真希)の2人が、ぶつかりながらも、人として、法律家として成長する様を描く。

【注目ポイント】

原作・田島隆、作画・東風孝広による漫画『カバチタレ!』の続編である『特上カバチ!!-カバチタレ!2-』を原作にドラマ化した作品だ。ちなみに、『カバチタレ!』は2001年、常盤貴子と深津絵里のダブル主演によって、フジテレビ系でドラマ化されている。

法律の専門家でありながら、一見、地味な印象がある「行政書士」にスポットを当て、主人公の田村勝弘(櫻井翔)が様々なトラブルに葛藤しながら、法律知識を用いて依頼人を守っていく。

勝弘自身は行政書士の免許は未取得で、あくまでもアシスタントとして事務所に勤務し、周囲からは「ゆとり世代」とバカにされながらも、「依頼人と相手側の双方が幸せになる方法」を第一に考える実直な男。その口癖は「法律はあなたを許しませんよ」だ。

ドラマとしては異例の演出を施しており、その一環が、バラエティー番組などでオチを強調する「テロップフォロー」の採用。これによって法律用語などを説明した。さらには、放送中に3択クイズを出題。視聴者が正解と思う電話番号に電話をかけると、テレビ局サイドが正解者の中から1人を選び、番組内でドラマ出演者と生電話できるなど、画期的手法を導入した。しかし、ドラマ中のクイズが物語の進行のジャマになると、視聴者から不評を買う。

本作は嵐のメンバーが初めて日曜劇場に出演した作品でもあるが、「もしかしたら櫻井くんと話せるかも…」と、淡い期待を視聴者に抱かせるような企画は、純粋なドラマファンからはソッポを向かれる要因となった。

さらに放送後、ドラマの内容について、「行政書士が法律で定められた業務範囲を明らかに超えた法律相談を行っている」と、大阪弁護士会から抗議を受けていたことが判明。肝心の視聴率も全10話中8話が1桁と、様々な場面で苦戦を強いられた作品だった。

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