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史上最低のTBS日曜劇場ドラマは? 不評のガッカリ作(5)脚本パクリ疑惑に騒然…無理設定に酷評だったのは?

text by 編集部

TBS系「日曜劇場」枠と言えば、名作ドラマの宝庫と呼び声高く、社会現象を起こした大ヒットドラマが名を連ねている。しかしその裏では、残念ながら、名作になり切れず不評に終わった作品や、中には視聴率が振るわず打ち切りを喰らったものも。今回は、TBSドラマ「日曜劇場」枠で、最も不評とされた5作品をセレクト。(文・寺島武志)

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脚本パクリ疑惑で視聴者から厳しい声

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(2024)

西島秀俊
西島秀俊Getty Images

放送期間:2024年1月14日~3月17日
脚本:大島里美
最高視聴率:11.4%
キャスト:西島秀俊、芦田愛菜、石田ゆり子、宮沢氷魚、新木優子、満島真之介、玉山鉄二、西田敏行、當真あみ、佐藤緋美、久間田琳加、大西利空、淵上泰史、津田寛治

【作品内容】

天才指揮者(マエストロ)として、世界で活躍していた夏目俊平(西島秀俊)。音楽に対しては、常にアパッシオナート(情熱的)な姿勢で、同業者からも慕われていたが、5年前に起きた事件をきっかけに家族は去り、音楽とも距離を置くことになる。

しかし、妻・志帆(石田ゆり子)から要請を受け、廃団寸前の静岡県晴見市の市民オーケストラ「晴見フィルハーモニー」の指揮を引き受けることになり、日本に急遽帰国する。

元天才バイオリン奏者で5年前の事件以降、音楽嫌いとなってしまった娘の響(芦田愛菜)と再会するも、彼女からは嫌悪され、気まずい同居生活を送ることになる。

【注目ポイント】

本作は、廃団寸前の「晴見フィルハーモニー」での活動を通して、親子の絆と人生を再生させるヒューマンストーリー。序盤から廃団寸前の市民オーケストラを再生するという設定が、前年に日本テレビ系で放送された『リバーサルオーケストラ』(脚本/清水友佳子・主演・門脇麦)に酷似していたことで、初回から厳しい声が寄せられる。

また、物語後半にて、俊平は元野球少年で、高校までは野球一筋の生活を送っていたところ、偶然隣に住んでいた音楽家に感化されたことで音楽家を志すも、父・行彦(柄本明)に勘当され、高校も中退し、高松の実家を飛び出したというバックボーンが明かされる。控えめに見ても、現実離れした経歴だ。

最終回ではタイトルの「さよならマエストロ」にちなんだエンディングが用意されハッピーエンドを迎えたが、やや駆け足気味の展開も評価しがたい。

視聴率も第1話の11.4%が最高で、その後は低空飛行が続き、第5話では10.0%と、あわや1桁にまで落ち込む。劇中では、父を拒絶する娘の響が事あるごとにしかめっ面を見せるのだが、個人的に全編を通して最も印象に残ったのが、響を演じた芦田愛菜が父を睨み付ける表情だったという事実は、物語全体のパッとしなさと関わっていると思わざるを得ない。

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