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福山雅治ワールドにどっぷりつかる…! おすすめ主演映画(2)酒に溺れ堕落した中年に…異色の社会派ドラマとは

text by 編集部

日本を代表するビッグアーティストであり、数々の大ヒットドラマ・映画を生み出すなど、役者としての活躍も目覚ましい福山雅治。今回は「ガリレオ」シリーズ以外の作品から、世界的な評価の高いお勧め映画をピックアップ。中年パパラッチから善悪の間で揺れる弁護士まで、幅広い役柄になりきる福山雅治の絶品演技が堪能できる5本を紹介する。今回はその第2回。

●撮られる側から撮る側に!? パパラッチを熱演した異色作

『SCOOP!』(2012)

監督:大根仁
脚本:大根仁
キャスト:福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキー、斎藤工

【作品内容】

カメラマンの都城静(福山雅治)は、これまで数々のスクープをモノにしてきた、伝説的な存在である。しかし、現在では芸能スキャンダル専門の中年パパラッチに成り下がり、借金に追われ酒に溺れる、堕落した日々を過ごしていた。そんなある日、期せずして写真週刊誌「SCOOP!」の仕事をこなすことに。都城は新人記者の行川野火(二階堂ふみ)とタッグを組み、日本中を席巻する大事件に深く関わっていく…。

映画監督の原田眞人が1985年に発表した長編映画『盗写1/250秒』を、『モテキ』の大根仁がリメイク。福山演じる落ちぶれた中年カメラマンと、二階堂ふみ演じる美貌の新人記者の異色コンビがおくる、社会派エンターテインメント。

【注目ポイント】

日本を代表するトップスターである福山雅治が、しがない中年パパラッチを演じる。現実のイメージと真逆の役柄ではあるが、酒で潰れたガラガラ声、気だるい表情と振る舞いなど、マスコミ関係者ならではの“擦れた”雰囲気を見事に醸し出している。また、一回り以上年の離れた二階堂ふみ演じる新人記者との掛け合いも、小気味がいい。

また、スキャンダルの現場を押さえ、歓喜の表情でカメラのシャッターを押しまくる姿には、他人の醜聞で飯を食う、パパラッチという職業の浅ましさが如実にあらわれている。しかし、不思議と観る者を不快な気分にさせないのは、福山の持って生まれた気品によるところが大きいだろう。

リアルなイメージからかけ離れたキャラクターを演じても、福山雅治特有の色気や存在感は健在である。高倉健や菅原文太といった往年の銀幕スターがどんな役を演じても共感を呼び、応援したくなるのと同じように、福山もまたどんな役柄を演じても、唯一無二の魅力で観る者を惹きつける。その点で、福山雅治のスター性が際立つ作品だと言えるだろう。

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