実は主人公は死んでいる? 都市伝説が絶えない名作アニメ(5)怖すぎる…全ての悪夢を予言した強烈な傑作とは
日本を代表するアニメ映画作品。中でも大友克洋監督の『AKIRA』や新海誠監督の『天気の子』などは国内問わず海外からも評価され、世界歴代興行収入アニメ版の上位にランクインしている。しかし、そんな作中にはファンの間で語られる、よく考えるとゾッとするような都市伝説が多々存在する。今回は、その理由と裏設定などを考察していく。
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80年代に2020年と東京を予言していた!?
『AKIRA』(1988)
上映時間:124分
監督:大友克洋
脚本:大友克洋
原作:大友克洋
出演:岩田光央、佐々木望、小山茉美、石田太郎、草尾毅、鈴木瑞穂、中村龍彦、中村龍彦、伊藤福恵、神藤一弘
【作品内容】
「AKIRA」はヤングマガジンにて1982年12月より連載が開始された日本を代表する漫画で、その独創的な世界観は日本だけでなく海外まで名を広めている。原作者・大友克洋が自ら監督を務め、制作期間3年、総制作費は10億という、異例の労力と時間をを費やし誕生した。後悔から30年以上の時を経た2019年、奇しくも作品となった年に、4Kリマスターの発売が決定した。
ストーリーは1988年7月に新型爆弾が使用され第三次世界大戦が起き、それから31年後の2019年の東京が舞台となっている。
【注目ポイント】
人類史上初のパンデミック渦中の開催となった東京2020 夏季オリンピック。本来2020年に行われる予定を1年延ばし、2021年の夏に開催されたわけだが、「開催により、個人の生命や健康が侵害される可能性がある」という理由で中止を求める抗議運動が加熱。各メディアを巻き込んだ大騒動に発展したのは記憶に新しいだろう。
そんな中、昭和最後の年に製作された1本の名作アニメがオリンピック開催を巡るいざこざを予言しているのではないかと話題になった。タイトルは『AKIRA』。『NOPE ノープ』(2022)のジョーダン・ピール監督をはじめ、海外にも熱狂的なファンをもつ、ジャパアニメーションの不朽の名作である。
『AKIRA』の舞台は、第三次世界大戦が起き、東京湾上に構築された街・メガロポリス=ネオ東京。翌年の2020年に東京オリンピックの開催を控えている。そう、この作品、そもそも東京オリンピックの開催年を予言しているのだ。
さらに、開催を来年に控えている作中では、競技場の建設現場が描かれ、そこに「開催まであと413日」という看板が出てくるが、そこに「中止だ、中止」とオリンピックの開催を否定するという落書きを確認することができる。
第三次世界大戦から31年が経っても、都市は復興しきれず、退廃的なムードが漂うネオ東京。貧困などからくる市民の不安や苛立ちなど、東京オリンピックの開催年を予言しただけでなく、それに伴う世の中の混乱も見事に現実とリンクしているのだ。
さらに牽強付会かもしれないが、全ての原因となった新型爆弾は、新型コロナウイルスになぞらえることができる。『AKIRA』の劇中で新型爆弾がもたらす不安は、現実における新型コロナウイルスの爆発的広がりがもたらした混乱を連想させられる。
また、キヨコ、タカシ、マサルの他に、原作ではミヤコというナンバーズが登場する。このミヤコの番号が19号なのだ。「コロナは英語で「COVLD-19」なんだよね」(関暁夫)というわけである。
そう、信じるじか信じないかはあなた次第だ。
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