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春ドラマで演技が最高だった俳優は? ベストアクター(4)爽やかなのに男らしい…ズルすぎる魅力に惚れた

2024年春ドラマは、リーガルものや医療ものを中心に話題作が目白押しだった。若手から中堅、ベテランに至るまで様々な男性俳優が活躍を見せたが、今回は、とりわけ素晴らしい演技を披露し、視聴者を魅了した俳優を独自の視点で選出。殊勲賞、敢闘賞、技能賞、MVPに分けて、その芝居の魅力を解説していく。(文・あまのさき)

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「ここぞ」というときの男らしさが素晴らしかった

●準MVPは『くるり〜誰が私と恋をした?〜』瀬戸康史

瀬戸康史の公式Instagramより
瀬戸康史の公式Instagramより

 火10のラブコメ作品『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS系)に瀬戸康史が出演すると知ったとき、ヒロインが生見愛瑠でほかの男性キャストが神尾楓珠や宮世琉弥というのを見て、きっと本命にはならないのだろうな…と勝手に判断してしまった。

 だが、これはとんでもない思い違いだった。瀬戸康史さん、ごめんなさい。

 事故で記憶を失ったまこと(生見愛瑠)が、恋の相手と本当の自分を探すという本作。瀬戸はフラワーショップの店主・西公太郎を演じ、まことに「自分は元カレ」だと名乗る。

 その言葉を信じたからだろう、まことは公太郎を頼るし、公太郎もきちんとそれに応えていく。神尾演じる朝日や宮世琉弥演じる律もまことにアピールするが、必要なときに必要な分量の手助けをしてくれる公太郎との距離がどんどん縮んでいくようだった。

 記憶をなくし不安定な状態のまことに公太郎の言葉は救いとなったし、公太郎の過去の傷を癒やすような言葉をまことも差し出した。

 2人でバスケットボールをすれば、公太郎はさらりと「じゃぁ(ゴールを決めたら)…デート」と言うし、まこともまんざらでもなさそうで、口の動きは完全に「入れ」と言っていた。

 公太郎のスマートな対応が完全に100点満点をたたき出した瞬間だった。さらにその後、エディブルフラワー(食用花)をきっかけにしたキスシーンもあり、両想い確定の流れに。

 瀬戸特有の爽やかさに加え、ヒロインへの愛情のなかに時折混ぜる「ここぞ」というときの男らしさが素晴らしかった。

 瀬戸が今年で36歳ということに少々驚きつつ、30代後半の俳優でも、まだまだゴールデンタイムのラブコメドラマの主軸を担えることを証明してみせた。

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