映画マニア絶賛の傑作カルト映画は? 病みつきになる怪作(4)低予算なのに大ヒット…色あせない最恐ホラー
text by 編集部
今回はマニアックだけど秀逸な映画をピックアップ。ジョン・レノン一押しの元祖カルトムービーや、じりじりとメンタルが追い詰められていく不条理ホラー、殺人鬼が迫り来る最恐スラッシャー映画…。数十年の長きに渡ってコアなファンを魅了し続ける、観なきゃ損のカルト映画5本を紹介する。今回は第4回。
●迫りくるレザーフェイス! 50年を経てもなお色あせない最恐ホラー
『悪魔のいけにえ』(1974年)
監督:トビー・フーパー
脚本:トビー・フーパー、キム・ヘンケル
出演:マリリン・バーンズ、アレン・ダンジガー、ポール・A・パーテイン、ウィリアム・ヴェイル、テリー・マクミン、エドウィン・ニール、ジム・シードウ、ガンナー・ハンセン、ジョン・デュガン、ジョン・ヘンリー・フォーク
【作品内容】
墓荒らしが多発していた1973年のテキサス。フランクリンとサリーは、祖父の墓の無事を確認するため、サリーの恋人・ジェリーと友人のカーク、カークの恋人パムと旅行をしていた。途中、ガソリンを分けもらうため、とある家に立ち寄る5人。そこは、墓荒らしの犯人であるソーヤー一家の住む家だったー。
【注目ポイント】
本作はホラー映画の名手トビー・フーパーによる1974年の作品。無名の俳優の起用や低予算での制作など、いかにもB級映画だが、ホラー映画空前の大ヒットを記録。ニューヨーク近代美術館(MoMA)にマスターフィルムが永久保存されるなど、その芸術性が高く評価されている。
チェーンソーを武器とする殺人鬼を描き、「スラッシャー(殺人鬼もの)」のパターンを確立したことでも知られる本作。しかし意外なことに直接的な殺人は描かれていない。肝心なシーンを観客の想像力に委ねることで恐怖を喚起しているのである。
なお、フーバーは撮影で、徹底したリアリティを追求。殺人鬼・レザーフェイスから絶叫しながら逃げるシーンでは、本物のチェーンソーが使われたという。そういう意味で本作は、役者たちの生の感情が記録されたドキュメンタリー作品でもある。
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