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「最高のジャンプ漫画実写化は?」 ベスト映画5選(4)。成功か失敗か…伝説級大ヒットのシリーズは?

text by ZAKKY

人気漫画を原作とする実写映画が相次いで公開される昨今、原作ファンの厳しい眼をくぐりぬけ、名作として高く評価される作品は決して多くない。今回は高いハードルを乗り越え、映画として高い完成度を誇る作品を厳選。『週刊少年ジャンプ』実写映画の中でも満足度の高い作品をセレクトし、その魅力に迫りたい。(文・ZAKKY)

●佐藤健のライフワークとなった、人気漫画の執念の実写版

『るろうに剣心』シリーズ

実写版るろうに剣心シリーズで主演を務めた佐藤健Getty Images

監督:大友啓史
原作:和月伸宏
キャスト
緋村剣心:佐藤健
神谷薫:武井咲
鵜堂刃衛:吉川晃司
高荷恵:蒼井優
相楽左之助:青木崇高

【作品内容】

第1作『るろうに剣心』(2012)は、原作におけるニセ抜刀斎騒動・黒笠編・観柳邸突入までのストーリーが基になっている。

また、第2作『るろうに剣心 京都大火編』、第3作『るろうに剣心 伝説の最期編』(共に2014)が、前後編2部作として連続公開。

さらに時を置いて、2021年、新たな2部作として原作の『人誅編』をベースにした完結編『るろうに剣心 最終章 The Final』、オリジナルビデオ作品である『追憶編』を基盤にとした『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が、こちらも連続公開。

9年間に渡り、断続的に作品が製作され、どれも大ヒットを飛ばしている。それだけの理由で漫画を実写化した作品の成功例だと断言するのは、容易かもしれないが、とにもかくにも、主演の佐藤健の芝居が素晴らしい。

豪華俳優陣が脇を固め、各々縦横無尽のアクションを繰り広げる中、佐藤のアクションシーンに注目したい。

ついつい「ワイアーアクションのおかげでは?」と思ってしまうが、そもそもワイアーアクションをこなすには、それに順応できる身体能力が必要である。

事実、佐藤は本作のアクション芝居が評価され、『第1回ジャパンアクションアワード』にて、『ベストアクション男優 最優秀賞』を受賞している。

最終作『るろうに剣心 最終章 The Beginning』にも言及しよう。公開順としては、今作が最終作となっているが、物語の時系列としては、このエピソードが冒頭に位置する(ゆえに『The Beginning』なわけだ)。

物語の鍵を握るのは、剣心のかつての妻であり、自らの手で斬殺してしまった妻・雪代巴(有村架純)。佐藤も「このエピソードをやらずに、人生を終えることはあり得ないと思っていた」と熱弁するほどの気合の入れようだったとか。

そんな重要なストーリーを回想シーンだけではなく、1本の映画として描きたい…。このような製作陣の想いから『The Beginning』は、生まれ、あえて最終作に位置付けたと推測される。

今作は、剣心と巴の切ない悲恋を描き、過去の4作品とは違ったテイストが存分に味わえる。始まりであり、終わりである今作こそが、まさにファイナル。実に9年に渡る壮大な実写版『るろうに剣心』シリーズは、ぜひ、公開順に観賞してほしい。

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