トラウマ級の悲劇…史上最も胸糞が悪い学園モノ日本映画(2)やはりR指定…地獄のデスゲームで世界が絶賛
エンターテイメント作品の設定として定番の学園モノ。同年代の人間が過ごす学校という場所には、それだけ多くの出来事が起こりやすいということだ。これまでも友情や恋愛に限らず、SF、アクション、ホラーなど、多くのジャンルの作品が生み出されてきた。そこで今回は、学園で悲劇が起こる映画を5本セレクトして紹介する。(文・ニャンコ)
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仲間と協力し、時に裏切り死のゲームに勝ち抜く
『神さまの言うとおり』(2014)
原作:金城宗幸、藤村緋二
監督:三池崇史
脚本:八津弘幸
出演:福士蒼汰、山崎紘菜、神木隆之介、染谷将太、優希美青、入江甚儀、山本涼介、萩原みのり、高橋直人、村上虹郎、桜田通、菊田大輔、高橋里央、坂本優太、碓井将大、トミーズ雅、ダチョウ倶楽部、高島礼子
【作品概要】
金城宗幸原作・藤村緋二作画による漫画が原作の本作。『別冊少年漫画マガジン』(講談社)2011年3月号から2012年11月号まで第壱部となる『神さまの言うとおり』が連載された。
第二部となる『神さまの言うとおり 弐』が2013年7号から2017年4・5号まで連載された。
2014年11月15日より映画『神様のいうとおり』がR15+指定で全国公開され、福士蒼汰、染谷翔太など豪華な俳優陣がキャスティングされ、第9回ローマ国際映画祭のガラ部門に出品されることが決定し、監督の三池崇史がマーベリック賞を受賞した。
【注目ポイント】
学校という閉鎖された空間で理不尽な殺戮が起きることにより、主人公の高畑(福士蒼汰)やクラスメイトの秋元(山崎紘菜)らが極度の恐怖や不安からパニックに陥ってしまうというストーリーとなっている。
また、彼らは外部との接触が遮断されており、自己の判断に頼らざるを得ない。
そんな状況の中で仲間と力を合わせ、そして時には利用しながらも少しずつ冷静さを取り戻し、ゲームをクリアしていくのである。
彼らは未成年ということもあり、身体的・心理的には大人に劣っているかもしれないが、経験不足を補うほどの発想力や勇気、そして決断力で活路を開いていく。
彼らの感情の不安定さや衝動性は、大人では見られないような予測不可能な展開を生み出し、ストーリーを、よりエンターテイメント性溢れた内容に仕上げている。
特に本作で行われる死のゲームは、子供遊びがモデルになっており、未成年である少年少女が死のゲームに参加することにより、よりゲームの内容にリアリティを感じられるようになっている。
また未成年ならではの友情、信頼、裏切りも描いており、純粋な心をもつ未成年ならではの楽しみ方もある。
ラストシーンで高畑と天谷(神木隆之介)は、文字どおり「神の子」へと転生を果たすが、これも彼らが大人ではなく未成年だからこそ、「自らの未来を神に操られている」という危うさを感じられるように仕上がっている。
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