日本映画史上最高のアクション俳優は? ベストアクター(1)自殺の名所で命がけの跳躍…海外大絶賛の才能は?
俳優という職業には、さまざまな条件が求められる。そのうちの1つが、「身体能力の高さ」だろう。従来、さまざまな俳優たちが、自らの身体能力をスクリーンの前で披露してきた。そんなわけで今回は、アクションに定評がある俳優を5名紹介しよう。(文・編集部)
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ジャパンアクションクラブの至宝
真田広之
ジャパンアクションクラブで千葉真一の薫陶を受けた俳優が、真田広之だ。
1973年、中学卒業と同時にジャパンアクションクラブに入団した真田は、1978年に東映制作の特撮ドラマ『宇宙からのメッセージ 銀河大戦』(テレビ朝日系)の主演に抜擢された。以来、アクション映画の第一線で活躍している。
そんな真田は、初主演映画『忍者武芸帖 百地三太夫』(1980)で城からの飛び降りシーンに挑戦。『吼えろ鉄拳』(1981)では、自殺の名所として知られる福井県東尋坊の岩場や、ヘリコプターからの飛び降りシーンをスタントなしで行い、ジャパンアクションクラブの底力を見せつけた。
そして、1982年の映画『龍の忍者』で海外に初進出。師匠である「サニー千葉」に続く「デューク真田」として好評を博し、海外進出への足場を着実に築く。
90年代に入ると、ドラマ『高校教師』(1993、TBS系)に出演し、お茶の間の認知度は急上昇。ジャパニーズホラーの金字塔として名高い『リング』(1998)をはじめ、アクションとは異なるジャンルの作品で印象的な演技を披露し、役者としての幅の広さを見せつけた。
2000年代に入ると、山田洋次監督の最高傑作の一本『たそがれ清兵衛』(2002)に主演。田中泯演じる剣客との死闘を描いた同作のクライマックスは、緊張感みなぎる名シーンとなった。
2003年には日本を舞台にしたハリウッド映画『ラストサムライ』で、渡辺謙演じるサムライたちのリーダー・勝元をサポートする氏尾役を熱演。アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた渡辺と共に国内外で高い評価を獲得し、近年も『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)や『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)などのハリウッド大作で見事なアクションを披露している。
なお、そんな真田は、2024年公開のドラマ『SHOGUN 将軍』で主人公の吉井虎永(徳川家康)役を好演。見事な殺陣で視聴者の度肝を抜いている。
アクションの腕前もさることながら、作品への貢献度、海外における知名度は国内の俳優の中でも指折り。日本映画界を牽引する存在として、今後の活動から目が離せない。
(文・編集部)
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