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夢のアイテムが現実に? 開発進行中のSF映画の科学技術(1)コンビニで実現したR2D2のスゴ技とは?

text by 司馬宙

未来はすでにここにある―。SF小説の大家ウィリアム・ギブソンは、かつて、そんな言葉を言い遺した。この言葉通り、SF映画が描いてきた未来像は、次々と現実化している。今回は、SF映画に登場するテクノロジーやガジェットから、特に印象的なものを5つ紹介しよう。(文・司馬宙)

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“SF映画の金字塔”の幕開けを飾る夢のテクノロジー

『スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望』(1977)のホログラム

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』撮影現場にて
スターウォーズ エピソード4 新たなる希望撮影現場にてGetty images

製作国:アメリカ合衆国
上映時間:121分
原題:Star Wars Episode IV: A New Hope
監督:ジョージ・ルーカス
脚本:ジョージ・ルーカス
キャスト:マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アレック・ギネス、ピーター・カッシング

【あらすじ】

 銀河帝国の樹立から19年。辺境の惑星タトゥイーンの農場で家業を手伝う羊飼いのルークは、壮大な運命に導かれようとしていた。彼は、同地に長年隠れ住んでいたジェダイの騎士オビ=ワン・ケノービと邂逅し、銀河系への圧政を敷く銀河帝国への反乱軍に加わることを決意。オビ=ワンは、ダース・ベイダー率いる帝国軍に囚われたレイア姫を救出するため、彼に修行を施す。

【テクノロジーの概要】

 SF映画の金字塔である『スター・ウォーズ』シリーズには、数多くのテクノロジーが登場する。中でも印象的なのはホログラム(立体映像)技術だろう。タトゥイーンに漂着したR2D2が、囚われの身のレイア姫のメッセージを空中に投影するシーンは、本作の象徴的なシーンになっている。

 実はこのホログラム、すでに実現済みだ。例えば東芝テックが開発した「デジPOS」は、空中に投影されたレジ画面から、非接触で決済ができるという技術。2022年に都内の一部セブンイレブン店舗で実証実験が行われたことから、実際に使ったことがあるという方も多いのではないだろうか。

 また、2018年には、米ブリガムヤング大学で電機・コンピューター工学を専攻するダニエル・スモーリー教授が、その名も「レイヤ姫プロジェクト」というプロジェクトを始動。何もない空間にレーザー光でイメージを描画する「ボリューメトリック・ディスプレー」技術を開発している。

 この技術は、空気中を高速で移動する直径5~100マイクロメートルのセルロース粒子に赤・緑・青の光の3原色を照射するというもの。粒子の動きを高速にすることで、粒子の軌跡を線のように見せたり、物体の動きを表現したりすることができるという。

 近未来の描写には欠かせないホログラム。映画を3Dプロジェクションで楽しめる時代もそう遠くないのかもしれない。

(文:司馬宙)

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