4本、ぜんぶ傑作…実写版『キングダム』“原作を超えた“神シーンは?(5)実写の醍醐味が詰まった伝説の場面とは?
text by ZAKKY
漫画家・原泰久による大人気コミック『キングダム』実写化シリーズ最終章となる映画『キングダム 大将軍の帰還』が公開中だ。今回は、アクションシーンや、涙なしでは観られない仲間の死など、「原作超え」ともいえる描写を5つセレクト。キャラクターや名シーンなど、見事に再現した俳優の演技もあわせて紹介する。(文・ZAKKY)
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最終章のクライマックスにふさわしい意地と意地のぶつかり合い
『キングダム 大将軍の帰還』(2024)
王騎と龐煖の死闘
今作の最終決戦で死闘を繰り広げる、因縁がある王騎と龐煖(吉川晃司)。
2人の因縁は、王騎を慕い、約束のため、戦に邁進する秦六大将軍の1人であった摎(新木優子)が、龐煖に殺された過去に起因する。
この戦いにおける、王騎役・大沢たかおの気迫のある演技に、まずは注目したい。
これまで、戦闘の際にも冷静な表情であった王騎が、鬼神のような形相となり、龐煖に襲い掛かる。鬼気迫る表情から感じとれるのは、1人の女性として愛し、共に死闘を潜り抜けてきた摎を死に貶めた、龐煖への怒り、ただそれだけである。
このように、王騎の人間性が爆裂する様は、実写でしか表せないもの。王騎は大沢たかおにしか演じられないのだと証明した。個人的にも、人が激怒している姿を見て、涙腺が潤んだのは初めてかもしれない。
そして、相対する龐煖演ずる吉川晃司の演技力も半端ではない。一方の龐煖もかつて自身の顔に傷を付けた王騎への復讐心には並々ならぬものがあり、その様子は、まるで戦闘マシーンのようだ。
役作りのために毎回ビルドアップする大沢たかおと、還暦間際にして自分磨きに余念のない吉川晃司による、ストイックなイケオジ2人のバトルは、「原作を超えた」と言うほかない圧倒的な迫力を誇っている。
以上、印象的なシーンを厳選したが、他にも名場面は多数ある。今一度、シリーズを通して観ることをおススメしたい。
(文・ZAKKY)
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