「不良映画の主演が夢だった」映画『BLUE FIGHT ~蒼き若者たちのブレイキングダウン~』木下暖日、単独インタビュー
三池崇史監督の最新作『BLUE FIGHT ~蒼き若者たちのブレイキングダウン~』が、1月31日(金)より公開となる。2000人越えの異例のオーディションで選ばれ、本作で主演を務める木下暖日にインタビューを敢行。共演者とのエピソードや、役者デビュー作となった本作への思いなどをたっぷりお聞きした。(取材・文/ZAKKY)
「不良映画の主演が夢だった」
憧れ続けた役者の世界へ
―――本作は、オーディションで2000人の中から選ばれたとのことですが、応募しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
「1年前から所属している事務所の社長から、『こういうのあるけど、やってみる?』と勧めていただき、『是非、やらせてください!』と、志願したのが、きっかけです」
ーーー本作は、朝倉未来さんがプロデュースする格闘技イベント『BreakingDown』がベースとなっていますが、そちらは観ていましたか?
「もちろん観ていましたし、大好きです。この間、コメンテーターとして出演させていただいたときに、実際に撮影現場を拝見する機会があったんです。画面で観るのと違って、打撃音の迫力や、リング上で生まれる緊迫感に圧倒されました」
ーーー本作は三池崇史監督を始め、映画『クローズZERO』(2007)、『クローズZERO Ⅱ』(2009)のスタッフや、同作の出演陣たちとのコラボ作品としても、話題ですよね。
「元々、僕は『クローズZERO』や『HiGH&LOW』シリーズ(2015~)を小学生のころに観て、ずっとかっこいいなと思っていたんです。不良映画の主演を務めるのが、かねてからの夢だったんです」
ーーーでは、夢が叶った作品だったんですね。木下さんが演じられた矢倉往年(ヤグライクト)の役作りは、どのようなところを意識しましたか?
「最初に三池監督から、『自分をさらけ出していい』、『自分自身で勝負していい』と、言われていたので、特に何かを意識するという感覚はなかったです。
でも、往年の父(矢倉大輔/演:高橋克典)と母(矢倉春香/演:篠田麻里子)のことは、本当の両親だという感覚で演じました。イクトは複雑な家庭環境で、犯罪者となった父には信じたい気持ちを。母には、ずっと迷惑をかけていて、申し訳ない気持ちなどが入り乱れている人物像なのです。意識したとしたら、イクトの心情ですね」
ーーーなるほど。
「初めてのお芝居だったので、自然に周りの方たちの芝居に引っ張ってもらったと言うか。周りの方々がいなかったら何もできなかったと思います。その場その場で往年に感情移入できたのも、そういった環境のおかげでした」