人気司会者ビル・マーがアカデミー賞について語る「『ANORA アノーラ』の受賞はキャンセル・カルチャーが影響している」
アメリカの人気司会者で知られるビル・マーが、2025年度のアカデミー賞の結果について独自の見解を語った。ビルは『エミリア・ペレス』が賞を総なめにするはずだったと発言し、その大きな理由には、キャンセル・カルチャーが大きな影響を及ぼしたとの考えを示した。(文・編集部)
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キャンセル・カルチャーがオスカーに影響を与えた?
自身が務めるトーク番組「リアル・タイム・ウィズ・ビル・マー」に、作家兼コメディアンのデヴィッド・セダリスをゲスト迎えたビル。そこで繰り広げられたアカデミー賞の受賞結果について、次のようにコメントした。
「キャンセル・カルチャーなんて存在しないと言う人もいるけど、オスカーでまさに起こったんだ」
「あなたがそう思わなくても、本来すべての賞を総なめにするはずだったのは『エミリア・ペレス』だったんだよ」
こう語る理由には、カーラ・ソフィア・ガスコンのツイートが影響していると考えられる。ビルによると、ハリウッドは文化的な壁を打ち破ることに積極的であり、トランスジェンダー俳優が主演女優賞を受賞することを期待していたという。
しかし、ガスコンの過去のツイートが問題視されたことで状況は一変した。2020年から2021年に投稿された彼女のツイートが掘り起こされ、その内容はジョージ・フロイド事件、イスラム教徒、オスカーの多様性についての物議を醸す発言が含まれていたのだ。
ビルは彼女のツイートについて「彼女のツイートは少し子供じみていて、ただ思ったことをそのまま言ってしまったんだろう」とコメントしている。
さらには「その結果、『ANORA アノーラ』にとっては朗報となった」と述べ、最終的には「キャンセル・カルチャーの影響は今も続いているが、より影響は増している」と指摘した。
今年のアカデミー賞は、ショーン・ベイカー監督の『ANORA アノーラ』がアカデミー賞の主役となり、作品賞・監督賞・主演女優賞を含む5部門で受賞している。
(文・編集部)
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