映画「寝ても覚めても」東出昌大&唐田えりかの評価は…。濱口竜介監督が見せる演出の手腕<あらすじ 考察 レビュー>
映画『寝ても覚めても』イラスト:naomi.k
寝ても覚めても
山路ふみ子映画賞 - 山路ふみ子映画賞、山路ふみ子新人女優賞
TAMA映画賞 - 最優秀作品賞、最優秀男優賞、最優秀新進女優賞
ヨコハマ映画祭 - 作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、最優秀新人賞、撮影賞
- 演出:
- 15点
- 脚本:
- 13点
- 配役:
- 10点
- 映像:
- 12点
- 音響:
- 12点
映画「寝ても覚めても」をあらすじ(ネタバレあり)、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底解説! 濱口竜介監督の商業デビュー作の評価、採点、レビュー。東出昌大、唐田えりか、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知、仲本工事、田中美佐子ら出演。この映画の真の魅力、そしてその結末とは?
寝ても覚めても あらすじ
大阪のカフェで働く朝子(唐田えりか)は、立ち寄った美術館で、ミステリアスな男・麦(東出昌大)と運命的な出会いを果たした。一目で惹かれ合った2人は出会ったその場でキスをかわす。麦は朝子の大学時代の知人・岡崎(渡辺大知)の家に居候をしている。朝子、麦、岡崎に加え、朝子の友人・春代(伊藤沙莉)を交えた4人組は交流を深め、充実した時間を過ごす。
その日も、朝子と麦は岡崎の家で遊んでいた。麦は「パンを買いに行く」と告げて出かけたきり、中々帰ってこない。不安になった朝子は岡崎に相談。岡崎は「1人になりたい時だってあるよ」と麦の行動に理解を示し、心配不要であることを告げる。
夜が明けて、麦は岡崎家に帰ってきた。朝子は麦に駆け寄り、抱きしめる。麦は買い物に行く途中、人助けをしていたため、帰りが遅くなったのだった。麦は朝子に心配をかけたことを謝る。そして、「何があっても僕は必ず朝子のところに戻ってくる」と告げ、朝子を強く抱きしめる。それからしばらく経ち、麦は「靴を買いに行く」と行ったきり、朝子のもとに帰ってこなかった。
二年後。朝子は麦を忘れるために大阪を離れ、都内のカフェで働いている。コーヒーの配達依頼を受け、近隣のオフィスへ向かった朝子は、サラリーマンの亮平(東出昌大)と出会い、激しく動揺する。亮平の容姿は麦と瓜二つなのだ。朝子は逃げるようにその場を去るが、亮平はそんな彼女に興味を持つ。亮平は出勤するたびに朝子が働いているカフェの前を通り、彼女のことを気にかけるのだった…。