こんなの好きにならないわけがない…屈指の愛されキャラになった俳優とは？大河ドラマ『べらぼう』第22話レビュー【ネタバレ】

2025/06/09

text by 野原まりこ

横浜流星が主演を務める大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』（NHK総合）。本作は、江戸時代を舞台に、多くの浮世絵師や作家を世に広めた出版人・蔦屋重三郎の波瀾万丈な人生を描いた物語。さっそく、第22話の物語を振り返る。（文・野原まりこ）【あらすじキャスト解説考察評価】

春町（岡山天音）が披露した放屁芸

　宴会で激怒した春町（岡山天音）は蔦重（横浜流星）からの仕事の依頼を拒んでいた。そこで歌麿（染谷将太）は、朋誠堂喜三二（平沢常富）を伴って春町を説得しに行く。耕書堂で蔦重は、大田南畝（桐谷健太）が春町の狂歌と、皮肉の効いた文字が忘れられないと話しているのを聞き、「春町文字」として売り出すことを提案する。

　一方、誰袖（福原遥）は、意知（宮沢氷魚）に蝦夷地の件を探る代わりに身請けを迫る。松前道廣（えなりかずき）の弟・松前廣年（ひょうろく）が大文字屋に来たという話を聞きつけた誰袖は、廣年に接触して話を聞き出して意知に報告する。そして不正の証拠を掴む代わりに、身請けすることを約束させたのだった。

　年の暮れ。蔦重が開いた忘年会で放屁芸を披露した春町は、参加者全員を巻き込んで会を盛り上げた。そうして場所を大文字屋に移した蔦重は、意知と出会い、上知計画を打ち明けられる。そして仲間に加わらないかと誘われる。

　“屁”に泣いた春町が“屁”で踊った第22話は、前回に引き続き、“春町大暴れ回”となった。放送終了後のXは、蔦重が開いた忘年会同様、大きな盛り上がりを見せていた。

「は、春町先生…」「作家の業に捕らわれた春町に、喜三二・歌麿が寄り添う姿に泣けてしまった。」「先週と今週見て恋川春町先生好きにならない人はいるのか？というくらい良かった。」
　
　毎話放送ごとにさまざまな仕掛けで視聴者の心を掴む『べらぼう』。次週は、意知と知り合った蔦重がどんな動きを見せるのか。この先の展開にも期待したい。

（文・野原まりこ）

【了】