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ストリーミングサービスはすでにオワコン…!? ディズニープラス加入者が大幅に減少。今後の動画配信サービスの行方は?

text by 編集部

ディズニーが発表した四半期決算で、2期連続で動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」の加入者数が世界的に減少傾向であることを明らかにした。この数字はDisney+だけでなく、他の動画配信サービスにも関わる内容と考えられている。早速現地のメディアを参考に、現在、動画配信サービスに何が起きているのかを解説していく。

加入者が激減したことによる影響とは…

Getty Images

米colliderによると、Disney+(ディズニープラス)は最近400万人の加入者を喪失し、その内30万人は、北米地域アメリカとカナダの居住者であることが明らかになったという。

テレビドラマシリーズ『マンダロリアン』や、『ミズ・マーベル』など人気番組の放送を行うDisney+は、加入者数1億5780万人を記録する人気配信サービスだ。この加入者数はライバル会社のApple TV+(アップルティーヴィープラス)や、アメリカのNBCユニバーサルが手掛ける動画配信サービスPeacock(ピーコック)に大きな差をつけている。

Disney+の加入者数はサービス開始から1日で1000万人以上の加入者を獲得し、『マンダロリアン』のような話題のテレビ番組や、COVID-19の影響もあり、2020年はサービスの人気が爆発。2020年12月までに8680万人の加入者を確保し、経営陣は、2024年までに2億6000万人の加入者を確保したいと公言していた。

こうしたDisney+声明からは、今後ストリーミングサービス関連企業が永遠に上昇トレンドにあり続けると信じて疑わない、ある種の楽観性が見てとれる。

しかしながら、Disney+の大部分を支えていたのは、ディズニーが2019年にスター・インディアの親会社21世紀フォックスを買収した際の、インドの人気ストリーミングサービス「Hotstar(ホットスター)」の加入者だった。

その後、Disney+はインドで最も人気があると言われているスポーツ「クリケット」の重要な試合や、アメリカの有料ケーブルテレビ放送局HBOの番組を、Hotstarのプラットフォームで維持できなくなった。それにより、インドの消費者にとってはDisney+の魅力が低下し、利用者離れが加速した。

Disney+は必ずしもその企業戦略の全てを捨てる必要はない。しかし、コストの掛かる番組や映画で、視聴者を維持することは困難だ。

パンデミックが始まって以来、動画配信サービスは、ウォール街の株主達や、映画スタジオ幹部から、毎月数百万人単位で加入者が増加し続けることを期待されてきた。しかしそれは現実的ではない。どんな市場にも上限が存在し、コロナ禍で爆発的な広がりを見せたストリーミング市場は、とりわけ北米において、すでにその上限を超えたと考えられている。

来年以降Disney+や、HBO Maxの後継である新動画配信サービス「Max」の利用料金はさらに高額になる。これにより加入者数はさらに減少すると予想できる。

ストリーミング世界の「勝利」の概念が加入者数ではなくなった現在、視聴者を長期的に繋ぎ止めることができるのは、より質の高い番組の製作である。加入者数の重視ではなく、質の高い番組の製作を重きに置けば、ディズニー幹部が落胆するような事態が好転する可能性は大いにあり得る。

現在脚本家のストライキも過激さを増しており、今後の動画配信サービスの行方は少々荒れたものになることが予測できそうだ。

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