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ただ癒されるだけじゃない…。ドラマ『姪のメイ』徹底考察。舞台・福島県から見る作品の面白さとは? 5話まであらすじ解説

テレビ東京系「木ドラ24」枠にて放送中のドラマ『姪のメイ』が12日(木)についに最終回を迎える。主人公・小津(本郷奏多)の選択、そして物語の結末は?今回は、最終回に向けてこれまでのストーリーを振り返りながら、本作の魅力を深堀したレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

都会育ちの独身男・小津と親を亡くした姪のメイ
2人は福島の地へ

©「姪のメイ」製作委員会
©姪のメイ製作委員会

9月7日より放送を開始した『姪のメイ』(テレビ東京)が、早くも最終回を迎える。30分・全6話のコンパクトな作品ながら、じんわりと心が温まる場面も多くあった。

ここでは、10月5日に放送された5話までを振り返ってみたい。

主演の大沢一菜演じる春日部メイは、両親(演:須藤理彩、関智一)と暮らしていた。遠足の日が晴れるようにと願うメイに対し、父が「雨でも楽しめる人になってほしい」という。するとメイは、晴れてほしいけど、雨でも楽しむ、と願いを変えた。このやりとりから、一家が仲良く幸せに暮らしていただろうことが簡単に想像できる。

ところが、人生には何が起こるかわからない。

メイの両親が、亡くなってしまったのだ。雨が降りしきる教会で、メイは泣くわけでもなく静かに窓を見つめていた。「まだ死ぬとかわからないのかしら」と親戚の1人はいうが、きっとメイは自分の状況をわかっていただろうと思う。

大人たちは、誰がメイを引き取るのかを議論しはじめる。みなそれぞれに事情があり、我こそはと名乗り出る人はいない。そこで、1番近い親戚として、小津(本郷奏多)が指名される。メイの叔父だとしたって、32歳で1人暮らしの独身男性が小学6年生の女の子を引き取るというのは、ちょっと難しい気がするのだが……。メイに「たらい回し?」と問われた小津は、その表情が曇るのを見て1か月の期限付きで引き取ることを承諾した。

しかし、小津が暮らす三宿の1Kに2人で暮らすのはさすがに狭すぎる。どうしたものかと頭を悩ませていると、月貸ししている福島の一軒家を借りることができた。かくして、2人は福島の楢葉町へと移住することになる。

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