ラストシーンの意味と美少年タジオのモデルは…? 映画『ベニスに死す』徹底考察。マーラーの名曲と少年の現在も深掘り解説
text by 編集部
映画『ベニスに死す』【Getty Images】
ベニスに死す
3.5
- 原題:
- Death in Venice
- 製作年:
- 1971年(イタリア、アメリカ、フランス)
- 監督:
- ルキノ・ヴィスコンティ
- 脚本:
- ルキノ・ヴィスコンティ, ニコラ・バダルッコ
- 撮影:
- パスクワーレ・デ・サンティス
- 音楽:
- グスタフ・マーラー
- 配給:
- ワーナー・ブラザース
- 上映時間:
- 131分
- 出演:
- ダーク・ボガード, ビョルン・アンドレセン, シルヴァーナ・マンガーノ, マーク・バーンズ
第24回カンヌ国際映画祭 - 25周年記念賞
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 - 監督賞
第45回キネマ旬報ベスト・テン - 第1位
キネマ旬報賞 - 外国映画監督賞
英国アカデミー賞 - 美術賞、撮影賞、衣装賞、音響賞
- 演出:
- 14点
- 脚本:
- 12点
- 配役:
- 17点
- 映像:
- 15点
- 音響:
- 16点
映画『ヴェニスに死す』をあらすじ(ネタバレあり)、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で解説。ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセンら出演。世界で一番美しい少年の数奇な運命を描いた本作は気持ち悪い? “ベニスに死す症候群”とは? その魅力を多角的な視点から明らかにする。 <あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
『ベニスに死す』のあらすじ
初老の作曲家グスタフ・アシェンバッハ(ダーク・ボガード)は、静養のためにイタリアのリゾート地・ベニスを訪れた。
仕事がうまくいかない上に、友人のアルフレッド(マーク・バーンズ)に責められては、彼の悪夢を見る。さらに娘を失ってしまったことで心身ともに滅入っていたのだ。
ホテルに着いてディナー会場へ向かったアシェンバッハは、カールした金髪、白い肌、青い瞳を持つ少年・タジオ(ビョルイン・アンドレセン)を見つけると、少年のあまりの美しさに釘付けになってしまった。
アシェンバッハは、美についてアルフレッドと言い争ったことを思い出した。
それからというもの、アッシェンバッハはことあるごとにタジオを探している自分に気づく。そんな中、偶然にもタジオとエレベーターに乗り合わせる。至近距離で少年を見つめていると、アッシェンバッハは、自分が彼を愛していることに気づいてしまった。