トーマシン・マッケンジーの魅力にハマる。おすすめ出演映画5選【かわいい一面もクールな一面も堪能できる代表作をセレクト】
2020年代以降、話題作に立て続けに出演し、現在もっとも輝いているハリウッド女優と言っても過言ではない、トーマシン・マッケンジー。今回は、作品によってさまざまな顔を見せる彼女の魅力がたっぷり詰まった5本の映画をチョイス。今をときめくトーマシン・マッケンジーの出演作を観ていくことで、ハリウッドの最先端に触れることができるはずだ。
※配信に関する情報は2022年9月時点のもの。
【トーマシン・マッケンジー プロフィール】
2000年7月26日生まれ、ニュージーランドの首都・ウェリントン出身の女優。2014年公開の『ホビット 決戦のゆくえ』で銀幕デビュー。2018年にはデブラ・グラニック監督作『足跡はかき消して』で重要な役柄を演じ、ブレイクを果たす。その後は『ジョジョ・ラビット』(2019)、『オールド』(2020)、『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』(2021)と立て続けに話題作に出演。恵まれたスタイルと芯のある眼差し、感情の機微を表現する卓抜した演技力を持ち味とする、今後最も活躍が期待される女優の一人だ。ちなみに、父は映画監督のスチュワート・マッケンジー、母は女優のミランダ・ハーコートである。
森の中で暮らす父と娘の絆を描くヒューマンドラマ
『足跡はかき消して』(2018)
監督:デブラ・グラニック
原作:ピーター・ロック
脚本:デブラ・グラニック
キャスト:ベン・フォスター、トーマシン・マッケンジー、ジェフ・コーバー、デイル・ディッキー
【作品内容】
退役軍人のウィル(ベン・フォスター)は、イラク戦争に起因するPTSDに苦しみ、娘のトム(トーマシン・マッケンジー)とともに、人里離れた森林で暮らしていた。そんなある日、森でジョギングをしていた男性がトムを目撃し、警察に通報。ウィルとトムは福祉局の管理の下、社会の中で生きていくことを余儀なくされるのだが…。
1967年生まれのアメリカの作家、ピーター・ロックの小説を映画化した、ヒューマンドラマ。メガホンをとったのは、ジェニファー・ローレンス主演の映画『ウィンターズ・ボーン』(2010)で知られる女性監督・デブラ・グラニック。時事性や社会性を豊富に取り込んだストーリーでありながら、親子の絆など、普遍的なテーマを力強く描いた一品だ。
【注目ポイント】
トーマシン・マッケンジーが演じるのは、心に深い傷を負った父親と2人きり、森の中でひっそりと暮らす少女である。とある事件をきっかけに森の中で暮らすことができなくなり、やがて最愛の父親との別れが訪れる。
大自然から引き離され、学校生活を送ることを余儀なくされる場面では、決してオーバーアクトではない、抑制された身振りで戸惑いを表現。ベン・フォスター演じる父親に寄り添いつつも、新しい価値観に触れて成長していく少女を自然体で演じている。
社会のはざまで生きる存在に温かい眼差しを向ける、デブラ・グラニック監督の演出によって、トーマシン・マッケンジーの多くを語らない、凛とした美しさが際立つ。トーマシン・マッケンジーの初期代表作と言っても過言ではないだろう。