松下洸平の「好き」がこんなにも切ない理由とは? あの名女優が初登場…『いちばんすきな花』第7話考察&感想レビュー
text by あまのさき
フジテレビ系で放送中の『いちばんすきな花』。第7話は、椿(松下洸平)が引越しを決意。その決断に、椿家に集まる3人の心は揺れ動き、夜々(今田美桜)は椿に告白をする。さらに終盤では4人に衝撃の事実が判明する…。今回は、そんな第7話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
ゆくえの友達“みどりちゃん”が遂に登場!
ついに、椿(松下洸平)が引越しを決めた。
報告を受け、やや間をとって賛も否もなくフラットに会話を続けるゆくえ(多部未華子)。だけど家を買いたいと言っているのが元の持ち主だと知って、1度は手放したのにこんなにもすぐに買い戻したいなんてわがままだ、と言う。
硬直していた夜々(今田美桜)も、その言葉に力を受けたみたいに怒り出す。4人の部室を奪われてしまうことに。きっと、想いを寄せる椿に会う口実がなくなってしまうかもしれないことに。
紅葉(神尾楓珠)は元々住んでいた人=先生を探していたから、夜々の言うように少しだけ「ラッキー」を顔に浮かべていた。実際、探していた人に会えるとなったら、心のどこかで、ちょっとくらいはそう思ったはずだ。転がり込もうとしていた椿の家がなくなるのは寂しいにせよ。
それぞれの反応を受け取って、椿はあくまでも家を売るのは「僕が決めたことだから」と繰り返す。そう、普通に考えたら、明らかに世帯向きの家に1人で住み続けるほうが非現実的なのだ。元の家主もわがままだし、それを不服そうにする夜々もまた、ちょっとわがまま。
結果的に大事な人である先生を貶される形となってしまった紅葉は、夜々への不満から食卓を離れる。わがままだなぁと思ったはずなのに、「初めての自炊なのに。4人で食べたかったのに」と俯く夜々は憎めない。
ところで、夜々にしても紅葉にしても、こんな風に友だちにストレートに感情をぶつけることって、今まであったのだろうかとふと考える。友人関係を上手く築けてこなかっただろう2人。もしなかったのなら、紅葉が「思春期みたい」でも仕方ないのかも。