続編のほうが面白い映画シリーズは? 大成功の最高作5選【洋画編】。クオリティが素晴らしい…満足度の高い作品をセレクト
text by 高梨猛
面白い映画を観た時、その作品がシリーズ化された時ほど嬉しいことはない。前作を超えた感動と、宝物が1つ増えたような喜びを感じずにはいられない。しかし、シリーズの中でもとびきりお気に入りの作品があるはずだ。そこで今回は、人気シリーズの中で、最も完成度と満足度の高い、シリーズ最高傑作をセレクトして紹介する。(文・高梨猛)
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4作目も溢れるアイディアと最高純度のアクション
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン、マイケル・フィンチ
出演:キアヌ・リーブス、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、ローレンス・フィッシュバーン、真田広之、シャミア・アンダーソン、ランス・レディック、リナ・サワヤマ、スコット・アドキンス、イアン・マクシェーン
【作品内容】
シリーズ第4弾。ジョン・ウィックは、暗殺者たちを統括する組織「首席連合」から高額の懸賞金を掛けられ、命を狙われていた。
新たに首席連合の首領となったグラモンは、ジョンの盟友のウィンストンが支配人を務めるニューヨークのコンチネンタル・ホテルを爆破。
そして、かつてジョンの相棒だった盲目の暗殺者ケインを呼び寄せる。一方、ジョンは旧友のシマヅ・コウジが支配人を務める大阪コンチネンタルホテルへ向かう。
【注目ポイント】
人気ジャンルであるリベンジ・アクションの一本といった雰囲気で登場した『ジョン・ウィック』。
しかし、そのマニアックなアクション描写は一線を画しており、キアヌ・リーヴスと、そのスタントダブルを務めたこともあるチャド・スタエルスキ監督の友情の結晶でもあった。
約2年に1作というハイペースで続編が製作され、その世界観とキルカウントは拡大。
4作目となる『コンセクエンス』は、さすがに息切れしてもおかしくないと思われたが、あふれるアイディアと、真田広之にドニー・イェンといったレジェンドの本格的参戦でシリーズ最高純度のアクションが展開する。
そのシルエットも相まって、アクションの殉教者のようにみえてくるキアヌの頑張りをたたえたい。