えっどういうこと…? 最も意味不明なラストシーンの名作映画(3)実際した「人間の鎖」…それが意味するものとは?
観客をけむに巻くような不可解なエンディングは、往々にして観客の間に議論を呼び起こす。そのため、こういったエンディングの作品は、観客の記憶に強く残るものが多い。今回は、米ScreenRantを参考に、エンディングが議論され続けるミステリアスな映画5本をご紹介しよう。
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実際にあったイベントを彷彿とさせる意味深な「人間の鎖」
『アス』(2019)
上映時間:121分
監督:ジョーダン・ピール
脚本:ジョーダン・ピール
キャスト:ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、シャハディ・ライト・ジョセフ
【作品内容】
夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンと夏休みを過ごすため、子どもの頃に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れたアデレード。そんな彼女は、とある偶然から、過去のトラウマがフラッシュバックする。
それは、幼い頃に迷い込んだ遊園地のミラーハウスで、自分と瓜二つの少女に遭遇し、それ以来言葉を話せなくなるという記憶だった。
家族の身に、何か恐ろしいことが起こるという妄想に囚われていく彼女。そんなアデレードの前に、自分たちと瓜二つの“わたしたち”が現れて襲い掛かってくる―。
【注目ポイント】
クローンたちが手を取り合い、地平線まで続く「人間の輪」を形成する―。そんな本作のラストシーンは、かつて開かれたとあるイベントをほうふつとさせるものだ。
それは、1986年に行われた「Hands Across America(ハンズ・アクロス・アメリカ)」。西海岸のカリフォルニアから東海岸のニューヨークまでの約6,600キロに約600万人の人々が集結し、15分間にわたって「人間の鎖」を作るチャリティイベントだ(実際、本作の冒頭には、伏線として「Hands Across America」のCMが登場する)。
ただ、このシーンの解釈には未だに議論が絶えない。米国の労働者階級について何かを伝えようとしているのか、はたまた、特定の民族グループや人間の心の闇のメタファーなのか―、その答えは、監督のジョーダン・ピールのみぞ知るところだ。
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