よく考えると怖い…謎めいたラストの意味は? 映画『プレステージ』徹底考察。エンディング曲、どんでん返しもわかりやすく解説
text by 編集部
クリストファー・ノーラン監督【Getty Images】
プレステージ
3.5
- 原題:
- prestage
- 製作年:
- 2006年(アメリカ合衆国)
- 監督:
- クリストファー・ノーラン
- 脚本:
- クリストファー・ノーラン, ジョナサン・ノーラン
- 撮影:
- ウォーリー・フィスター
- 音楽:
- デヴィッド・ジュリアン
- 配給:
- GAGA
- 上映時間:
- 128分
- 演出:
- 13点
- 脚本:
- 12点
- 配役:
- 14点
- 映像:
- 15点
- 音響:
- 13点
映画『プレステージ』のあらすじ、ネタバレあらすじに加え、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底解説。クリストファー・ノーランが”マジック”をテーマに制作した本作。ボーデンは双子? それとも複製? なぜロープの結び方を変えた? 水槽の意味は? 多角的な視点で紐解く。<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
『プレステージ』のあらすじ
19世紀末。ロンドンで活躍するアンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)という2人の天才マジシャンがいた。アンジャーは華麗なパフォーマンスで観客を魅了するのに対し、ボーデンは決して見破られない天才的なトリックを生み出すことに長けていた。
そんな2人は良きライバルであったが、ある日、2人の師匠のマジックショーで、アンジャーの妻であるジュリア(パイパー・ペラーボ)が助手として参加していた水中脱出マジックに失敗し、命を落としてしまう。原因はボーデンのミスであることがわかり、アンジャーは激しくボーデンを責め、憎んだ。
怒りが収まらないアンジャーは、ボーデンの人気マジックショー「銃弾掴み」を邪魔して、指を2本失う大怪我を負わせる。この出来事により、2人の間には修復不能な亀裂が入ることになった。だが、事態はこれだけに収まらなかった。
家族がいるボーデンに対して、妻を亡くしたアンジャーは孤独と苛立ちで我を忘れていた。しかし、小道具を作る才能があるカッター(マイケル・ケイン)と手を組んだことによって、鳩のマジックを生み出すが、またしてもボーデンの邪魔が入る。
次にボーデンは瞬間移動マジックを編み出すと、アンジャーは彼のマジックをコピーしようとするが、タネがわからない。そこでアンジャーが考えたのは、自分そっくりの偽物を用意して瞬間移動したかのように見せかける手法だった。だがボーデンは、アンジャーの考えを見破り、あろうことか観客の目の前で恥をかかせた。