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長谷川博己の演技に鳥肌…今季最高の注目ドラマ、滑り出しの評価は? 日曜劇場『アンチヒーロー』第1話考察&感想レビュー

text by 寺島武志

長谷川博己主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)が4月14日より放送開始した。本作は、長谷川演じるダークな弁護士が殺人犯を無罪にするという“逆転パラドックスエンターテインメント”。今回は、第1話のあらすじと本作の見どころを紹介する。(文・寺島武志)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

前代未聞の逆転パラドックスエンターテインメント

『アンチヒーロー』第1話より ©TBS
アンチヒーロー第1話より ©TBS

長谷川博己が主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)の第1話が、4月14日に放送された。長谷川は『小さな巨人』(2017)以来、7年ぶりの日曜劇場で主演を務める。

長谷川が演じる主人公は、刑事裁判において、被疑者である犯罪の証拠が完全に揃っているにも関わらず、殺人犯を無罪にするというダークな弁護士だ。

放送前から、番組CMで長谷川演じる弁護士が「殺人犯になった時点で、あなたの人生は終わります。あなたを無罪にして差し上げます」と不気味に語り掛けるシーンが強烈な印象を残し、個人的にも放送開始が待ち遠しかったドラマだ。

役作りにあたって、実際の裁判を傍聴したという長谷川は本作について、「かなり切り込んだドラマだと思います。こんなことを日本のテレビでやっていいのかと思うような、問題作になるんじゃないかというぐらい」と強調。

続けて「法治国家である日本において、やはり法が全てなのだろうか? 果たして、何が正義で何が悪なのか、自分自身もよくわからなくなってきました」とも語っている。

本作は、単なる“法廷ドラマ”の枠を超え、長谷川演じるアンチヒーローを通して、“正義とは何か”、“世の中の悪とされていることは本当に悪いことなのか?”を世に問いかけ、次々に常識が覆されていく展開だ。

日常のほんの少しのきっかけで、正義と悪が入れ替わり、善人が悪人になってしまう前代未聞の逆転パラドックスエンターテインメントとなっている。

事前情報は極力伏せられ、発表されていたのは、長谷川演じる主人公が明墨法律事務所を経営する「明墨正樹」であることと、同僚弁護士役の北村匠海など主要キャスト5人。

さらに、“殺人犯を無罪にする弁護士のドラマ”という大まかな内容のみ。その他の40人にも上るキャストが一挙に公表されたのは放送開始の約10日前。しかも、その役名まで一切明かされないまま第1話の放送を迎えることになった。

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