日本で最も人気のマーベル映画は? MCU作品興行収入ベスト5。大ヒットの理由も併せて徹底考察
2023年2月時点で、マーベル映画は全31作品(『アイアンマン』~『アントマン&ワスプ:クアントマニア』)。全作品の興行収入を合わせると全世界で250億ドル(約2兆8590億円)以上を叩きだしている。今回は、誰もが認める大ヒットシリーズの中から、日本国内で高い興行収入を記録した上位5作品をピックアップ。大ヒットした理由の考察も併せてご紹介する。
メガホンをとったのは『トイストーリー』の脚本家
原作と異なるストーリーで映画ファンから絶賛の嵐
5位『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)
興行収入:32.1億円
監督:ジョス・ウェドン
脚本:ジョス・ウェドン
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン
【作品内容】
トニー・スターク(アイアンマン)は、平和のために人工知能“ウルトロン”を作りだす。しかしその人工知能は暴走してしまう。そしてアベンジャーズに恨みを持つある双子が、チームを崩壊寸前に追い込む。
監督・脚本を手がけたのは、『トイストーリー』で脚本を務めたジョス・ウェドン。キャスト陣には、前作のメンバーに加えてエリザベス・オルセン、アーロン・テイラー=ジョンソンが出演している。
【注目ポイント】
一作目の『アベンジャーズ』で多くのファンを獲得し、大いなる期待が寄せられた本作。全米公開からおよそ2カ月経った2015年7月4日に公開されると、期待を裏切らない、壮大なストーリーでファンを熱狂させた。
本作で初登場となる双子(エリザベス・オルセン、アーロン・テイラー=ジョンソン)の存在は、アベンジャーズメンバーそれぞれの過去や弱さを際立たせ、物語に厚みを加えることに貢献している。
実は公開前、ファンの間では、ウルトロンを創ったハンク・ピム(アントマンのスーツを創った人)の登場が予想されていた。しかし、制作中の段階でその説は否定されることに。
監督のジョス・ウェドンは制作段階から、「原作のコミックには基づいていない。基本的に使用可能な材料のみを原作コミックから起用するつもり」といった趣旨のコメントを残し、ファンの期待を煽りに煽った。
原作とは違ったストーリー内容はいかなるものなのか。ファンたちは期待に胸を膨らませてスクリーンに足を運んだことだろう。結果、改変部分は多くの観客から支持され、高い興行収入につながった。『トイストーリー』を成功に導いたジョス・ウェドンの大胆な戦略が功を奏した作品だと言えるだろう。