最も視聴者を夢中にさせた恋愛ドラマは? 伝説の傑作5選。珠玉のセリフが胸に刺さる…後世に語り継がれる作品をセレクト
text by 菜本かな
フィクションにおいて「恋愛もの」といえば王道中の王道ジャンル。今回はそんな直球テーマの中でも、最高の恋愛ドラマを5本セレクト。切ない展開に涙する感動作から胸キュンシーンに心が沸き立つラブコメディまで珠玉の名作をご紹介する。(文・菜本かな)
—————————
【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
今もなお女性たちからの憧れを生んでいる
『やまとなでしこ』(2000、フジテレビ系)
脚本:中園ミホ、相沢友子
キャスト:松嶋菜々子、堤真一、矢田亜希子、、筧利夫、須藤理彩、東幹久、森口瑤子、西村雅彦
【注目ポイント】
『やまとなでしこ』は、恋愛や結婚において、最も大切なのは愛かお金か? をテーマにしてる作品だ。主人公の桜子(松嶋菜々子)は、幼少期に貧乏だったトラウマから、何としてでもお金持ちと結婚するために合コンに励んでいる。
そんなときに出会った欧介(堤真一)こそが運命の人だと思い込み、猛アプローチを開始するが、彼は本当は寂れた商店街の魚屋を切り盛りする貧乏人で…。桜子は、「世の中でいちばん大切なもの。それはお金」と言ったり、「恋愛相手も結婚相手も、お金持ちでなければならない」「愛よりお金」という哲学を持っていたり、「なんだこいつ〜!」と思われるような言動をしまくっているのだが、なぜか憎めない。それは、きっと彼女の行動に芯が通っているからだと思う。
口説いてくる男性への興味と判断の基準は、お金や財産をどのくらい持っているかどうかだけ。ここまでスパッとしていると、逆に気持ちがいい。また、桜子さんの合コンテクニックも、見ていて勉強になる部分がたくさん(やりすぎだと感じるところは多々あるが…)。
王子様が来るのを待っているのではなく、自らの力で王子様を掴み取りに行く。そんな桜子さんの生き様が、今もなお女性たちからの憧れを生んでいる。