挫折から蘇った3Pシューター
三井寿
演じるなら、この人!
~中川大志~
V字型の長い眉毛と顔の輪郭。シンプルに顔立ちが似ているのが決め手だ。今回、選出させていただいた主だった理由はビジュアル面ではあるが、幼少期からダンスに目覚め、小学5年生のころには芸能界へとスカウトされた彼のバックボーンを、かつて中学MVPプレイヤーとして鳴らした三井と照らし合わせるのは、少し乱暴だろうか。
もちろん、中川には、三井のように怪我でバスケを断念し、不良の道に走ったという経歴はないだろう。とはいえ、少年期から輝かしい世界に身を置いていたという経験は、役作りをする上でプラスに働くと思うのだ。
原作では、湘北高校バスケ部vs.三井率いる不良軍団の対決がたっぷり描かれたが、山王戦をメインとする『THE FIRST SLAM DUNK』では当然のようにカットされている。とはいえ、やはり、原作ファンとしては、もし実写化された暁には「安西先生…!! バスケがしたいです…」という、漫画史上に残る名セリフを聞きたいと思う。
バスケ部に復帰し、得意の3ポイントシュートをキメまくるが、ブランクがあるためスタミナがない三井。しかし、「あきらめの悪い男…」と自らを鼓舞する三井…。主人公・桜木花道を凌ぐほどの人気を誇る三井寿の魅力は、弱さと強さを併せ持つ、”人間臭さ”にある。二枚目俳優でもあり、時に情けない表情もみせる中川大志は、そんな名キャラクターを演じる上で打ってつけの人物ではないだろうか。