パクリ映画界のエース!実は普通に面白い?
〇本家『トランスフォーマー』(2007)
×パクリ『トランスバトラー』(2007)
原題:RESIKLO
監督:マーク・A・レイス
脚本:マーク・A・レイス
出演者:ラモン・ポン・レビラ・Jr、ディンドン・ダンテス、ジェニーリン・メルカド、ロイ・ヴィンソン、ミレーヌ・ディゾン
【作品内容】
謎のエイリアン“バラン”が地球に襲来。敵は人知を超えた科学力を誇り、軍隊は呆気なく壊滅する。侵略に抵抗するレジスタンスたち。そのリーダーは歴戦の勇士クリスバルだ。彼らは廃材を利用した戦闘ロボットを開発し、敵のロボット軍団に対峙しようとするのだが…。
【注目ポイント】
いかにも『トランスフォーマー』的なロボットマシンが登場するなど、タイトルや大まかな概要は、もちろん同作から引っ張ってきているのだが、この映画の図々しいところは、他の映画からもパクリまくっているところである。
若干、『ターミネーター』を思わせるよくわからないキャラも参戦。そして、ストーリー展開は、ほぼ『マトリックス』のそれである。加えて『エイリアン』的な敵も出てくるわ、『スター・ウォーズ』や『マッド・マックス』っぽい描写もあるわで、観ているこちらの気持ちの整理がつかないまま、物語は進んでゆく。
とりあえず、ヒットSF映画の要素をブチ込んでおけ!という、ある意味、マーク・A・レイス監督のその手法が正しいか間違っているのかなど、もはやどうでもよくなってくる意気込みが感じられ、むしろ、清々しさすら覚える。
また、困ったことにタチが悪い点が、結構、普通に面白い映画なのだ。生半可に複雑な構成であったり、妙なメッセージ性がある作品よりは、よっぽど観られてしまうのが、何だか負けた気分になる。
「人類 最後の闘いが始まる!」といった、おそらく担当者が2秒で考えたそのまんまのキャッチコピーも潔くて、なんか良い。