1位:ボヘミアン・ラプソディ(2018)
製作国:アメリカ
原題:Bohemian Rhapsody
監督:ブライアン・シンガー
脚本:アンソニー・マクカーテン
出演:ラミ・マレック、ルーシー・ボイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ
【物語の奥深さ】★★★☆
【音楽の高揚感】★★★★★
【再現度】★★★★☆
1991年に45歳の若さでこの世を去った、ロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの人生を描いた伝記映画。バンドの誕生から代表曲「ボヘミアン・ラプソディ」の誕生秘話、チャリティコンサート“ライブエイド”の出演までを壮大なスケールで描く。
1970年代初頭のロンドン。ペルシャ系移民の青年・ファルークは、周囲から差別を受けつつも、大好きな音楽に熱中する日々を送っている。そんなある日、ファルークは、ロックバンド「スマイル」のボーカルに抜擢される。間もなくバンドは改名し、「クイーン」となった。
時を同じくして、父と確執があるファルークは本名を捨て、「フレディ・マーキュリー」という芸名で活動することに。「クイーン」のメンバーは衝突を繰り返しながらも、徐々に人気を博していくのだが…。
フレディ・マーキュリーは、「ボヘミアン・ラプソディ」や「キラー・クイーン」、「愛にすべてを」、「伝説のチャンピオン」といった数々の名曲を作詞、作曲。圧倒的な歌唱力と熱のこもったステージパフォーマンスで知られ、死後30年以上経った現在でも、多くの音楽ファンを魅了し続けている。
音楽総指揮は、クイーンの現役メンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが務め、主演のラミ・マレックが歌うシーンでは、主にフレディ自身の歌声を使用。“本物”がサウンドを手掛けているだけあり、音楽映画としての完成度は非常に高い。クイーンの楽曲は28曲も使用されている。
クイーン結成前から成功するまでを丹念に描いているため、バンドを知らない人が観ても十分に楽しめる内容である。また、1985年に行われた音楽イベント「ライブ・エイド」でのパフォーマンスは細部にいたるまで忠実に再現されている。映画史上類を見ないほどの臨場感を誇るクライマックスは必見だ。