3「金融は銃だ。政治とは引き金を引くタイミングを知ることだ。(Finance is a Gun. Politics is Knowing When to Pull the Trigger.)」
ドン・ルケージ『ゴッドファーザーPART III』
シリーズ最終章の『ゴッドファーザーPART III』で登場する名台詞。
イタリアの政財界に影響力を持つ大物・ドン・ルケージが、主人公・マイケル(アル・パチーノ)の甥・ヴィンセント・マンシーニ(アンディ・ガルシア)に近づき、友人になりたいと申し出る場面は、物語の中でも興味深い瞬間だ。
ヴィンセントはその申し出に感銘を受けつつ、自身が単なるマフィアでしかないことを意識する。ルケージが財政や政治の世界で広く繋がりを持っているため、その誘いに躊躇を感じる。
ルケージは、ドンとしての知恵を備え、その人格には政治家としての巧みさが漂う。彼はヴィンセントの戸惑いを察し、理解を深めようとこの台詞を放つ。
ルケージの訴えによれば、財産を持っているだけではなく、政治的な繋がりを保有していなければ、他の人々と同等の力や、影響力を手にすることは困難だという。政治家たちは、裏で多くの糸を引き、重要な影響を及ぼす存在。そのため、富裕層は彼らの協力を必要とするのだ。
この教訓は、ヴィンセントにとって重要なもので、のちに、彼の未来に大きな影響を与える。その後、ヴィンセントはこの教訓を胸に刻み、犯罪組織コルレオーネ・ファミリーのトップに昇り詰める過程で、このルケージの語った、政治的な力と影響力の重要性を再確認していくこととなる。