中華に名を轟かす、伝説的大将軍
廉頗(れんぱ)将軍
演じるなら、この人!
〜内野聖陽〜
先述した“山陽攻略戦”で蒙驁将軍とぶつかり合う、魏の総大将が廉頗(れんぱ)将軍である。廉頗将軍は趙の元三代天の一人で、魏国に亡命している過去を持つ。
大将軍ながら、軍の先頭を行く剛将であり、あの李牧から「正面から勝てる武将は中華に存在しない」と言われるほど圧倒的な存在である。しかし、知略に優れる一方、戦局の推移を直感で見抜く本能型の一面もある。
元三代天として趙に居たが六大将軍の白起に敗れ、魏国に亡命する。そして山陽攻防戦で蒙驁将軍に敗れ、またも亡命し、楚国に行くのだ。作中では「国より戦が大事だ」と言うほど、好戦的な武将だが、自分の部下に対する思いは人一倍熱い。
廉頗四天王という4人の強力な将軍らが側近にいるが、この内の2人が討たれたことを知った際には、白目を剥き、討った張本人の信に対して「童が!!」と怒りの鉄槌をぶつける。その際に信が、その一撃を受けたシーンは『キングダム』の中でも名シーンのひとつだ。
そんな人間味のある廉頗将軍には日本を代表する名俳優、内野聖陽をコンバートしたい。内野西洋といえば、ドラマ『昨日何食べた?』(2019)シリーズで演じた、人当たりの良いゲイ役を演じていたのが記憶に新しい。
内野は徹底した役作りをすることで度々話題となり、彼の代表作の一つであるNHKドラマ『JIN -仁-』(2009)シリーズでは、坂本龍馬を演じるにあたり、龍馬の故郷である高知県へ何度も通い、現地の人と酒を酌み交わしながら土佐弁を身につけたという話は有名だ。
内野であれば、人間味に溢れる迫力満点の“天下の大将軍”を見事に演じ切ってくれるのではないだろうか。