韓国版よりも練られたシナリオに瞠目
『22年目の告白-私が殺人犯です-』(2017)
上映時間:117分
監督:入江悠
脚本:平田研也、入江悠
原作:『殺人の告白』(2012・韓国)
キャスト:藤原竜也、伊藤英明、夏帆、野村周平、石橋杏奈、竜星涼、早乙女太一、平田満、岩松了、岩城滉一、仲村トオル
【作品内容】
2017年、日本の全国民が震撼する。ある日、会見に現れたのは曾根崎雅人なる男(藤原竜也)。彼は自らの犯行手記を携えてながら衝撃的な言葉を口にする。「22年前に起きた5人の連続殺人、その犯人だ」と。
警察に逮捕されることなく、時効を迎えたため、自ら公の場に姿を現し、22年目の告白を行う。そしてその日から全国民が彼に惑わされることになるクライムサスペンスだ。
【注目ポイント】
1986年から5年間に10代から70代までの10人もの女性が強姦殺害された「華城連続殺人事件」をモチーフとして、インスピレーションを得たチョン・ビョンギル監督のメガホンにより製作されたサスペンス映画『殺人の告白』をリメイクしたものが本作だ。
日本版リメイク作『22年目の告白-私が殺人犯です-』は、藤原竜也と伊藤英明のダブル主演で入江悠監督がメガホンを取った。そのキャッチコピーは「すべての国民が、この男に狂わされる。」。
難解な犯行トラップを描いた脚本はオリジナル版以上と評価され、24億円を超えるヒット作となった本作。日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した藤原竜也の怪演も光っている。
オリジナル版はアクション・サスペンスの色合いが強い作品であったが、日本版では社会派サスペンスとなっており、犯人が解明されるまでの展開も二転三転し、韓国版よりもシナリオは練られている。
真犯人や結末も韓国版と日本版とでは異なるため、見比べてみるのも一興だろう。