ホーム » 投稿 » コラム » 日本映画 » 海外の解釈は日本と違う…? 宮崎駿『千と千尋の神隠し』の海外レビューを紹介。日本アニメ史上に残る名作の世界的評価を考察 » Page 5

引退に惜しまれる声
アニメの概念を変えたジブリ作品

カオナシを千の気を引こうとしているシーン© 2001 Studio Ghibli・NDDTM
カオナシが千の気を引こうとしているシーン© 2001 Studio GhibliNDDTM

ここまで評価されているのを知ると、同じ日本人として、宮崎駿監督には、映画『君たちはどう生きるか』(2023)で引退してほしくはない、世界にその人間の醜い皮肉に関する考えや、その正反対の自然の美しさを表現し続けてほしいと思うのは筆者だけではないはず。

映画『千と千尋の神隠し』は、このように、日本の映画、アニメファンのみならず、多くの海外の映画ファンの好評も長い間獲得し続けている、世界的に影響力の大きな作品。そして、アニメという存在を子供だけが視聴する、子供じみた作品から、世界の人々の心に響く“芸術作品”という認識に変えた作品でもあるのだ。

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